2019年リリースのインディーゲームでリズムゲー+死にゲーが組み合わさったようなゲームとして話題になった『A Dance of Fire and Ice』をレビュー。
ボタン一つで完結するのが最大の特徴で、交互に回転する赤と青の球がタイル上に重なったタイミングでボタンを押していくのが基本ルール。目押しするわけじゃなく曲のリズムとタイルの並びを見ることで譜面がわかるようになっている。
例えば直線上にタイルが並んでいるのを1拍として、球の回転方向に対して内側90°の位置にタイルがあれば1/2拍のリズムになる。
ステージ制になっていて、各ステージでまず譜面パターンを確認する短いステージをいくつかプレイしたあとに本番ステージをプレイする流れ。一度でもタイルから大きく外れると失敗となりステージ最初からやり直し、一部ステージでは途中にチェックポイントがある。
失敗後のリトライが早く、数をこなしパターンを覚えてノーミス突破できるまで何度も繰り返すことになるゲーム性から死にゲーと呼ばれるのは納得だ。
ステージが進むごとに難易度は上がりタイルの形=譜面がどんどん複雑になっていく。さらに演出で画面が傾いたり揺れたりと視覚的に妨害してくる。演出は設定で抑えることができるけど難易度に直結するし演出も含めてA Dance of Fire and Iceと言えるからまずは演出フルで挑戦したい。
まず挑戦するベースの12ステージ。そこからエクストラステージやコラボステージ、有料DLC『Neo Cosmos』ステージも含めてトータル約30ステージとこれだけで価格に対して十分なボリュームがある。さらにステージ作成と他プレイヤーが作ったカステムステージをダウンロードして遊ぶこともできる。
失敗し続けたのちにやっと成功したとき高難易度ゲームならではの達成感をたしかに味わえる。ただ、レベルを上げて突破するとか救済措置はなくプレイヤーが成長するしかないのは人を選ぶところ。
アクション系の死にゲーと違って敵の動きとかランダム性がないから数をこなしていけば絶対上手くなれるゲーム性だけど高BPMの連打が多いステージの長時間プレイはとても疲れるから無理せず休憩することが大事だ。疲れが取れることも伴って寝て起きたら急にうまくなる現象をこのゲームは体験しやすいと思う。
最初にボタン一つで完結するのが特徴と書いたものの高BPMステージの超連打ゾーンになるとボタン一つでは辛く複数のボタンを使用した方が楽ではある。なにより指の疲れを分散できるのが大きい。
通常ステージなら個人的にはワールド11(ネズミ)の曲と譜面配置がお気に入り。初見は11回でクリアしたのに後で再プレイしたら20回以上かかった。たぶん疲れてたんだろう。
初回の1~12ステージは約2時間半でクリア。音ゲー経験が多少あってこれだから未経験ならもっと成長を感じながら楽しめると思う。
リリースから6年目の今年Nintendo Switch版が発売される予定になっている。でもジョイスティックの連打は難しそう。あと他プレイヤーが作ったカスタムステージは現状Steamのワークショップで共有されているためswitch版にカスタムステージはあるのか、あったとしてもswitch版同士のやり取りになりそうだからボリュームは劣るかもしれない。