なんとなく入った喫茶店で注文したら何故か奥の部屋へと通されて……を繰り返しながら喫茶店の謎に迫っていくマルチエンド短編アドベンチャー『アイアイ喫茶店』をレビュー。
早朝散歩していたときに立ち寄った喫茶店でメニューを頼んだら何故か合言葉だったらしく「奥にどうぞ」と通されて……その先で起こる出来事とは!?
1周数分でエンディングを迎える短編アドベンチャーでしばらくは何が起こっているのかわからない。アイテムを入手することで次週から選択肢が増えたり、プレイ中に得たヒントから何かが起こりそうなメニューを注文してみることで未発見のエンディングを探していく形式のゲームになっている。
入手したアイテムやヒントはタイトル画面から確認できる。体験した出来事はストーリーマップとして記録され、進捗があれば更新されていくので未発見ルートを探す攻略メモになる。
ちなみにメニューは27種あり、複数注文もできるので総当たりや運任せで攻略するのは困難だ。
しかし攻略が進まなくても頼んだことないメニューだったら見たことないその後のやり取りが見られるかも?
タイトル画面でエンディングリストが見られるので書いてしまうとエンディングは全12種。
一つのエンディングがまた次のエンディングへのヒントになってくるから、もし詰まってきたらエンディングリストからエンディングを見直すのも手だ。
何度も周回するため既読シーンはスキップすることができるけどタイミングは限られている。
おそらく同じようで実は異なるとか重要シーンを飛ばさせないためだろうが、一部は既読シーンもクリック連打で読み進めないといけないので詰まっているときは少々ストレスになる恐れがある。
そうなったら【公式サイト】にヒントがあるのでイライラするくらいなら見てしまった方がいいだろう。
怪しすぎる登場人物たち、聞こえまくりのひそひそ話、どうして何を注文しても奥の部屋へ通されそうになるのか、この喫茶店を巡る謎の真相が明らかになるエンディングは果たしてあるのか・・・?
数回エンディングを迎えてもしばらく意味がわからないのに全エンディング消化した頃にはすっきりする読後感の良さには満足。
こういう1周がすぐに終わるマルチエンド短編アドベンチャーは直近だと『エイプリル探偵事務所』をプレイしてて似た体験ができたと思うから、アイアイ喫茶店が気に入った人にはエイプリル探偵事務所も勧めたい。
ゲーム内に攻略メモ(ストーリーマップ)がある分こっちの方が親切設計だったろうけど、自力の記憶力やコツコツとメモして攻略するのも楽しいからどっちがいいかは好みによるかな。
トゥルーエンドを見たあとに改めてそれまでのエンディングを見ると、草木が枯れていた理由とか初見時には何が起こっていたかわからなかったことがわかるから見返すのもいいね。
最後に自分なりの理解と認識をしていたことを書くと
・主人公が奥の部屋に通された先で行われる意味不明なやり取りは組織の人間か見定めるためのカマかけ。
・食いしんぼが奥の部屋に通されないのは既に組織の人間であることがわかっていたから。
・主人公がひそひそ話を聞き逃さない地獄耳の持ち主だったからトゥルーエンドに辿り着けた。