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少年期の終り 1章レビュー&振り返りメモ

人間の評価や進路、恋人まですべて機械仕掛けのシステムによって決められる世界を舞台にしたSFアドベンチャーゲーム『少年期の終り』1章レビュー。
早期アクセス中で全5章の内、今現在2章まで配信中。段階的にシナリオ展開され2025年内に完結する予定となっている。

公式サイト:少年期の終り

レビュー(ネタバレなし)

ストーリー概要

システムによってすべての人間が『人間スコア』で評価されている世界。
最底辺スコアの主人公ジョバンニは学園内ではいじめられ、日々の生活でも人間スコアの低さによりシステムから優先度の低い扱いを受けながらも、入院している母親の医療費を稼ぐためにハッキングスキルを用いて裏バイトをこなしていた。

とある出来事をきっかけにジョバンニは学園中のシステムとシステムに従う人間に襲われるが人間スコアトップの成績を持つ上級生カムパネルラに助けられ銀河鉄道に乗り込むことになる。

ゲームの特徴

ゲームのメイン要素はおそらくシナリオで機械仕掛けのシステムが支配している世界観や質の高いドット絵ビジュアルとアニメーションによる演出は出来が良い。
人間スコア最底辺のジョバンニに対する酷い扱いや学園内のいじめ描写は重たく、世界中のすべてが敵に思える絶望的な状況からどう這い上がるのか期待と不安が入り混じる気持ちにさせてくれる。

序盤はゲーム内のSNS、メッセージのやり取り、短い学園生活で世界観やジョバンニの立場を知り、とある出来事をきっかけに物語は進み始める。
ゲーム操作としては主に脅威からの逃走、探索で手に入れたコードを元にハッキングして扉を開閉したりシステムの行動を妨害するといったもの。逃走パートや時間制限のある謎解きは初見殺しのように感じるとこはあるけども即リトライはできる。
セーブデータは一つで自動で上書きもされていくがタイトル画面のチャプター選択から小まめに再開できるポイントがある。この仕様だからきっとアイテムの取り逃しといったものはないと思う。

ボリュームは1章で約2~3時間。
メッセージのスキップがないからミスったときのリトライや既読シーンのリプレイ時はちょっとストレスに感じるとこがあるのは難点。
あと一部の操作がコントローラー非対応だからキーボード&マウスによる操作が必須になっている。

1章 振り返り&考察メモ(ネタバレあり)

2章やる前の考察メモ残し。

・プロローグ(DAY???)
この先起こるであろう未来の話。一章終わりに向かうことになった惑星モーリアンを爆発させて指名手配されたらしい。
→ジョバンニの単独犯ということになっているけどカムパネルラも関与しているはず。他の場面でもあるように高スコアのカムパネルラは特別扱いされているのだろう。

・ジョバンニについて
最低スコアの原因。
→父親イエハトブが起こしたカレルレンへのハッキング。
→カレルレンが割り当てた両親じゃなかった?
→バレてはないのだろうが裏バイトでやってることから正当ともいえる。

惑星ストスの下層居住区で発生した6年前の災害の生き残り。
→最底辺スコアの住民がいる地域だったため惑星ストスの平均人間スコアが大幅に上がった。惑星ストス内のスコアを上げるための謀略?
→イエハトブが追われる身になった時期がわからないけど、この時点で指名手配されていたならイエハトブを狙ったか炙り出すためか?
→下層居住区に住んでいたのはイエハトブのせい? カレルレンが割り当てた夫婦じゃなかったため?

カレルレンの思考アルゴリズムに侵入してほしいと依頼したのは誰?
→タイミング的に医療費負担が上がったことを知ってる? つまりハンドラー=ジョバンニであることも知ってることになる。父親かカムパネルラくらい?
→カレルレンの内情に詳しい。
→成功すると思っていたのか?
→ジョバンニは理由をつけていらない人間を処理するための罠と考えていたけど流石にまわりくどい?

・父親イエハトブについて
カレルレンのコアフレームをハッキングした容疑で逃亡中。
カレルレンの影響を受けない端末をジョバンニに残した。端末にはR-ticket(ハッキングに特化したプログラミングソフト)が入っている。
→なんで押収されない?

在学中の部屋がカレルレンに干渉されず残っている。
→部屋の中はカレルレン信仰者に見えた。元々信仰してたけどカムパネルラのように何かきっかけがあって心変わりした?

過去の写真でイエハトブと一緒にいた男。ただの友達ってことはないだろう。

・母親トーシアについて
惑星ストスの下層居住区で発生した6年前の災害の生き残りだが昏睡状態で治療中。
ジョバンニが逃亡したとき昏睡状態のトーシアの元へ複数人の人間が動いていた。
→治療を止めるだけなら大袈裟すぎるから身柄を確保して生かされてる?

・カムパネルラについて
人間スコア学内1位。
あそこまで滅茶苦茶してるのに高スコアを維持して特別扱いされている。
→親の立場とか含まれてる?

人間の可能性や人間らしさに執着してる様子。
→カレルレンに洗脳されていないのはイエハトブの影響を受けている?

カムパネルラは「さすが、あの人の息子だな!」と言うことからイエハトブのことは知ってる。
→ジョバンニを助けたのも偶然じゃなさそう。ジョバンニを学園から連れ出すためにハッキング依頼をしたとか?

プロローグはかなり陽気にジョバンニと接しているけど1章エピローグの銀河鉄道内ではまだ距離感があるようにみえる。

・エーミールについて
生徒会長でジョバンニが学園に入れるようカレルレンを説得したり、その後の面倒見が良さそうのはただ良い人なだけか? 今のところ良い人すぎて知ってはいけないことを知って悲惨な死を遂げそうなポジションに思える。

・ザネリについて
近所に住んでいた幼馴染。事故前に新しい親が出来た(親の再婚?)と離れた。
学園で再会したとき人間スコアが高くなってジョバンニをいじめるようになった。

わかりやすい嫌な奴だけど、カレルレンに従えば全て上手くいくと思っている人間の姿を見せてくれる。きっとこの世界ではザネリが普通の人間なんだろう。
ジョバンニが共生プログラムを受けてスコアを上げてもらえることを喜んでいたのはスコアに差のある人間とは付き合うなというカレルレンか親の洗脳によるものか。

・カレルレニアについて
全人類の真の幸福を実現するために生まれた為政システム。
人間の知能、技能、身体能力、精神性、社会貢献度を総合した評価点『人間スコア』で人間を管理する。R・カレルレンが約1200年前に人類の生存圏を統一した全域をカレルレニア共生体と名付けた。

カムパネルラのセリフ
「もし、カレルレンに自我があったら?」
「人間スコアがカレルレンの都合で操作される、平等でもなんでもない数値だったら?」

・大筋で気になってる謎
– 6年前の災害の真実。
– 逃亡中の父親がやったこと。
– 母親の安否。
– ハッキング依頼したのはだれ?
– カムパネルラの目的。

ストアページの概要欄には『宇宙の果てにある「紅きサザンクロス」を目指す旅路に巻き込まれます』とあるけどまだそんな話は出ていない。諸々の名称から銀河鉄道の夜がベースになっていそうだけども。

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