弾幕シューティングの時間だ!!
Graze Counter GMは大量の弾幕が迫ってくる縦画面2Dシューティング。
前作に無印のGraze Counterがあり、基本システムはそのままにアップデートしたような内容になっている。
この手の弾幕ゲームはシューティングゲームに馴染みがないと一見難しそうで避けてしまいがちだけど、Graze Counter GMはいくつかの要素によって弾幕シューティング初心者でも遊びやすくなっている。どういった要素で遊びやすいか紹介しつつレビューをしてみよう。
たった1回の被弾で撃墜されて残機が減るアーケード時代の名残を今なお引き継ぐこのジャンルだが、被弾を1回防いでくれるシールドがある。
シールドは中ボスを撃破したときのアイテムから入手できる他、出撃時のスキル選択にて『15秒に1回シールドが回復する』という初心者にありがたいスキルがある。
1回ミスって被弾しても、15秒間耐えればシールドが復活するので簡単に撃墜されることはない。
シールドに加えて、エクステンド(残機が増える)を獲得しやすい。
一定スコア毎と中ボス撃破時のアイテムから出現することがあり、特にスコアを稼ぐようなプレイをしなくても1ステージ中に1~2つは残機が増える。そして残機の上限はない。
ミスが少なければ最終的に残機は10以上になる。
アイテムを獲得して攻撃がパワーアップするシューティングは多いが、被弾時にアイテムを失いパワーダウンするのもまた多い。
最初から自機の強さは完成しているから難しいステージで被弾してしまい、パワーダウンが重なってより難しくなる問題は今作にない。
タイトルになってる通りGraze Counter GMの肝となるシステム。
発動することで敵の弾を消したり一定時間無敵になれるシステムで、シューティングには定番のボムにあたる要素。
『グレイズ』とは『かする』という意味の単語で、シューティングゲームでは敵の弾を近距離で避けることでスコアにボーナスがあったり得するシステムが採用されているものがある。
Graze Counter GMでは、敵の弾をかすることでグレイズカウンターゲージが溜まり、グレイズゲージを消費して『グレイズカウンター』を発動できる。
グレイズカウンター発動中は自機の攻撃で敵の弾幕を消すことができる(一部攻撃を除く)のと、ゲージ50%以上からグレイズカウンターは発動できるが100%で発動したときは効果中無敵になる。
シューティングの萎えポイントに、ボムを使わないまま撃墜される通称:抱え落ちというものがある。
ボムは撃墜を回避できる実質残機みたいなもので、ボムを持ったまま撃墜されるということは一気に残機を2つ以上失うことに等しく非常に萎える。でも、大抵のゲームはボムの所持数や補充できる数に限りがあるため迂闊に使うのはもったいないというジレンマがある。
これは初心者より、少しシューティングに慣れてきたプレイヤーが陥りやすいように思う。
その点、今作のグレイズカウンターゲージは敵の弾をちょっと(1秒)かすめていればすぐに溜まる。残数を気にせずどんどん撃てるし、撃墜されてもどうせすぐにゲージは溜まるから抱え落ちした嫌な気分にもならない。
もう1つのボム要素であるブレイクモード。
グレイズカウンター発動中に敵を攻撃したり、敵の弾を消したときに手に入る星アイテムで増えるブレイクゲージを消費して発動する。
こちらは発動した瞬間だけ敵の弾をすべて消して(一部除く)、発動中は強力な攻撃ができる。
弾は消してくれるのは発動時の一瞬だけで、効果中も無敵じゃないので要注意。弾を消したときとブレイクモード宙に敵を攻撃すると大きな星アイテムを入手することができて、これはスコアに大きく関わる。
上記のグレイズカウンターとブレイクモードによる2段構えボムで、初心者の内は撃墜されないようにどちらも被弾を回避するための防御目的に使っていくかもしれないけど、ブレイクモードで稼げるスコアの差は大きいから、慣れて余裕が出てくるとスコアを稼ぐ目的の攻める使い方になっていくように誘導されるだろう。
敵の弾幕が濃い後半になるほど、難易度が上がるほど”かすり”が発生しやすくなるからグレイズカウンターとブレイクモードを発動させるチャンスが増える。つまりは敵が強くなるほど自機も強くなるわけだ。敵の弾幕を打ち消す手段が豊富なことからGraze Counter GMはかなり攻撃的なゲームであることがわかる。
致命的な不満点はないけど、ちょっと気になった不満点をあえて挙げるなら。
・使用キャラは16人と多いが似た性能のキャラクターがいる。ゲームに慣れたプレイヤー向けであろうクセの強いキャラクターがいるのは良い。
・ボスの攻撃パターンが少ない。
・氷攻撃が見にくい。
・初見殺しは多くないがないこともない。まぁ、初見殺しがないシューティングゲームは面白いのかって話ではあるが。