先日の任天堂Indie World 2023.11.15のタイミングで配信開始された『ファミレスを享受せよ』のレトロ調なBGMと手描きっぽいイラストの雰囲気に惹かれるものがあったのでオリジナル版（無料）をプレイしてみた。
【各リンク】
・オリジナル版
・マイニンテンドーストア
・Nintendo公式チャンネル（Youtube）
ファミレスを享受せよは不思議なファミレス『ムーンパレス』に迷い込んだ人たちと交流し、ファミレスと各登場人物の謎を探っていくアドベンチャーゲームだ。
外に出ることができず、老いもせず死ぬこともできないこのファミレスは一体何なのか？
そのファミレスに永い間居続けている先客たちはどういった人物なのか？
予想のできない結末の先にあるものは……
ゲームとしてはポイント&クリックで探索、会話はコマンド選択でする方式。
探索や会話で新しく得られた会話ネタを各人物に振っていくことでゲームは進行していく。
他にもちょっとした謎解きや間違い探しが用意されている。そりゃファミレスなんだから間違い探しはあるよね。
オリジナル版のページには推定プレイ時間30分～と書いていたから30分ちょっとで終わるかなと見越して隙間時間に始めたんだけど、たぶん普通にプレイしたら2時間前後はかかると思うので注意だ。30分以上ではあるから記載してることは間違ってない。
かなり危機的な状況になってはいるけど、BGMと各キャラクターの落ち着いた雰囲気は不思議と違和感なく溶け込んで、この雰囲気はずっと維持してくれる。
雰囲気重視だから本格的な謎解きアドベンチャーを求めてると期待外れになっちゃうかもしれないけど、PVに惹かれるものがあるなら是非勧めたい。このファミレス、なんとドリンクバーもあります。
無料のオリジナル版と有料のSwitch版/Steam版の違いは、会話の雑談追加やサウンド&イラストギャラリーがあることは記載されてる。
やってみると個性的なキャラクターたちとの雑談が増えてることは十分嬉しいだろうし、イラストギャラリーはゲーム内で説明されてない解説が含まれる設定資料集となっているようだ。
それぞれ繋がりのなさそうだった登場人物たちとファミレスの関係が最後には一つに収束してしっかり結末を迎えてくれたのはすっきりした。管理人だの処刑人だの王様だのといった謎が明らかになっていく後半になってもあの雰囲気を維持し続けたのはよかったね。
思ったより数の多かった間違い探しを途中で放り出したくなったり、16桁の暗号総当たりはないだろーって現実逃避して一瞬詰まったりしたけど、基本的にはやれることが限られてるから迷うポイントは少なくゲームの進行はテンポよく遊べたように思う。
誰がドリンク補充してんだとか雰囲気でごり押しできそうなツッコミどころはありつつ、提示された謎はあらかた回収して放りっぱなしの部分はないように感じた。理解できなかっただけってのはあるだろうけど「結局あれ何だったんだ？」ってなることは珍しくないからね。
ある意味このゲームで明らかにならない一番の謎は、勉強の気分転換でファミレスに訪れた主人公が普通過ぎてこのファミレス『ムーンパレス』に似つかわしくなかったところかもしれない。