MORSOMNIA:0 レビュー

独特な世界観と設定が溢れるテキストベースのアドベンチャーゲームMORSOMNIA:0をレビュー。

公式サイト:沐沐睡星

レビュー

ストーリー概要

海の資源豊かな島に建つ小さな研究所『ルール・ブルー総合生命科学研究所』に所属するカイヨウは責任者のミスミに謎の異空間『モルソムニア』に関わるプロジェクトに誘われ、正体不明の生命体『クオン』と交流することになる。

終末の道をたどり始めている惑星ビオスという舞台、他の生物と融合した性質を持つ人間、近づくことすら困難な謎の異空間など独特な世界観が満載で凝ったストーリーや設定好きにはたまらないものになっていると思う。
ただ、今作はタイトルに0が入ってるとおりプロローグのようなもので気になる設定はあれこれ散りばめられ、ある大きな出来事が起こってこれからどうするんだ!? ってところで終わるから不完全燃焼な感じがあるのは注意したい。

ゲームの特徴

戦闘や謎解き要素のないテキストベースでストーリーを追っていくアドベンチャーゲーム。
ルール・ブルー総合生命科学研究所の中で完結し、モルソムニアに関係する正体不明の生命体クオンや他の研究員と交流しながら独自の世界について情報を得ていく。

ストーリーとは直接関係ないものが多そうだけど研究所内は置き物や小物で調べられるものがたくさんあったり、カフェで独自の世界ならではの食事を堪能できたりと細かいとこまで作り込まれているのがわかる。

スチルが豊富で音楽も世界観に合わせたオリジナル楽曲という無料とは思えない出来だ。

一見明るく雰囲気の良い世界に見えるが所々で不安にさせる演出や描写が入り、これはストアページに説明されているので書いてしまうけど刺激の強い表現が含まれるので苦手な人は注意してもらいたい。

プロローグからこの刺激の強い内容と続きがいつ来るのかわからないという不安はあるものの主要人物の主人公カイヨウ、モルソムニアの謎解明の鍵になり得るクオン、クオンを生み出した責任者ミスミそれぞれの苦悩や葛藤に同情し感情移入させられる短いながら良いストーリーになっているから雰囲気に惹かれるものがあるならオススメしたい。

※以下、プレイ時間とエンディング分岐に関するネタバレあり

プレイ時間は話せる相手とは一通り交流し、エンディング三種見終わって2時間~3時間くらい。
エンディング分岐は選択肢次第で途中で終わるものが一つ、最後の選択肢で分かれるものが二つの計三つ。セーブは20枠と十分にあるから小まめにセーブを分けておけば一つ目の分岐を逃してもリカバリーできるだろう。
トゥルーエンドを見ると入れなかった部屋のアクセスコードがわかって入れるようになり、オマケのような後日談のような続編に繋がる伏線のようなものが見られる。

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