【感想まとめ】
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※シーズン2以降の感想記事はストーリーのネタバレが含まれます。既プレイ推奨。
ノエルが悪魔と契約するきっかけとなった記念式典が決戦の舞台。
ここまで積み上げてきた物語が収束し、ジリアンとの決着、バロウズの深層の露呈、そして第一部の終わりを感じさせる濃密なシーズン7だった。
・ノエル:過去と向き合いジリアンを救う
記念式典の襲撃を決めたノエルは、式典までの7日間で過去に訪れた場所を巡り、自分の歩んできた道を振り返る。復讐の覚悟はすでに固まっているものの、自身の心の弱さからジリアンにひどい態度を取ってしまった未練、悪魔と契約してしまった後悔は当然ながら完全に割り切れていないようだった。
式典前に偶然ジリアンと出会ったとき、やろうと思えば力づくでジリアンをどうにかできたはずなのに他愛のない話で終わらせたのは、『ジリアンとのケジメをつける』ことも復讐と同じくらい大事な目的だからで、しっかり自分の覚悟を貫いていることがわかる。
ノエルとジリアンの過去が語られ、ジリアンがノエルに憧れる気持ちの大きさを知ることができた。そしてノエルにとってもジリアンが大事な親友であることも。
その後、シーザーが用意した場で対話し、理解し合ったシーンは最高だった。あそこに辿り着くために頑張ってきたんだよなぁ。
なによりシーザーがかっこよかった。あの口ぶりから、カロンより長い歴史を持つ大悪魔であることはわかる。もはや悪魔としての生き方に飽きているようにも見えて、契約破棄で消滅するに値する人間が現れるのを待っていた。そんな風にも感じられる存在だった。
・ ジリアン:憧れと執着の果てに、ノエルを見つめ直す
ジリアンもまた、これまでの戦いの中で迷いを抱えていた。代償によって身体はボロボロになり、残された時間が少ないことを悟っている。
式典の演者であるにもかかわらず、ピアノへの執着すら薄れているのは、ピアノを頑張ってきたのもノエルへの思いがあったからこそってことなのかな。そうでないと五感を失う代償なんて払えないか……。
自分がボマーに捕まったことがノエルを復讐に走らせた一因だと考えて、ジリアンが深い責任を感じていたのも、どんな手を使ってもノエルを危険な復讐から遠ざけたいという行動の動機になっていたんだろうね。
それでも、これまでのやり取りで今のノエルをようやく見つめ直し、復讐を応援したくなる気持ちが出てきたのに、悪魔の契約があるから応援できない葛藤は切なくなる。
ジリアンには『バロウズを守る』という契約があるからノエルを止めるしかない。
バロウズは「ジリアンの意志で契約した」と言ってるけど、契約内容は綿密に設定されていたはずで、ジリアンが自由に動けないように縛っていたんだろうな。この辺りは悪魔の契約を利用し続け、代償を踏み倒してきたバロウズの巧妙なところだ。
しかし、一時的に五感を失われたとはいえ、シーザー曰く徐々に戻っていくだろうという救いがあって本当によかった。これでノエルの目的の一つは達せられた。
・バロウズ:父と街への嫌悪、そして支配する側へ
どっちが先なのかわからないけど、ラプラスという街とその市長の父親が嫌いで、そのラプラスや父親に支配されていることがなにより嫌だった。だから支配する側に回る、それがバロウズにとっての復讐。これこそ相棒時代にカロンも見切れなかったバロウズの行動原理だった。
凡その心理はわかったけども、父親は殺したし、ラプラスはもう自分の手にあると言ってもいい。それでも終わらないバロウズの復讐に終わりはあるんだろうか?
シーザーが退場し決着するかと思いきや、圧倒的な力を持つ堕天でまた追い詰めきれなかった。
堕天の力を出していればもっと早くノエルとカロンを逆に追い詰められたはずだろうに、破滅を恐れるバロウズは多用したくなかったらしい。オスカーが堕天しまくってるから感覚鈍ってるけど、本来はそれだけ身体への負担が大きいんだろうな。
そして『被虐の魔女 ノエル』に対する『加逆の魔人 バロウズ』。この対比は、物語の象徴として美しい構図だと感じた。
・次シーズンへ向けて:第一部完、新しいラプラスへ
ジリアンを救い、バロウズの深層も明らかになったことで、物語は明確に第一部完という雰囲気をまとって終わった。
バロウズの「次は、お前たちのために生まれ変わったラプラスで会おう」とは、話に出ていた国管轄の対テロ部隊が投入されるやつかな。バロウズにとっても暗躍しづらくなる邪魔な存在だと思うから、第三勢力として物語に絡んでくるんだろうか。
バロウズへの復讐が具体的にどこまでやるのか明言されていなかったけど、ここで「殺す」と宣言された。曖昧だった復讐の最終地点が形となったわけだけど、単純にバロウズを殺して終わりとならないような予感はしてる。