超能力に関わる事件を推理していくミステリーアドベンチャー『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』をクリアした勢いそのままにスピンオフ作品『Staffer Reborn』をプレイしたのでレビューと感想。
※レビュー部分はネタバレなし、感想部分はネタバレを含みます。

Staffer Case:超能力推理アドベンチャーの記事
Case.1プレイ時のレビューと感想
Case.2~Case.4感想
Case.5感想

レビュー(ネタバレなし)

ストーリー概要

蘇生する能力を持つ中尉は戦争をその能力で死にながらも生き抜いた。そんな中尉も老人になり寿命を迎えたが老衰すら蘇生してしまい死と蘇生のループに陥ってしまう。そこに現れた超能力に詳しい謎の探偵は中尉が永遠の死を迎えられるよう依頼を受ける。

ゲームの特徴

プレイヤーは探偵を操作し中尉や関係者とのやり取りと部屋にあるものから情報を集め、死ぬことができない中尉の蘇生能力のことを調べて永遠の死を与える方法を見つけることが目的となっている。

寿命間近の中尉は15分毎に死と蘇生を繰り返す。そして死ぬ度に記憶が15分前に戻る。
このルールの中で1回行動につき5分消費しながら関係者との会話や物品の調査といった捜査を進める。

残り時間があるようで実際は老人の死と蘇生のループは永遠に続くので、時間をかけることや中尉の死に制限やデメリットはない。では何のために残り時間や中尉の体力表示があるのか、それは捜査を進めていく中でわかっていく。

メインの推理パートは本編『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』とほぼ同じもので、目の前にある疑問点や謎に対して手持ちの情報から答えとなる部分を選択して照合するというもの。

本編の方は数ある資料と選択肢から2つの組み合わせを選択する形式でパターン数がそれなりにあったが、本作は資料数が少なめで答えを1つ選択するだけなので難易度は易しい。

本編のように能力の正体を探るのが主な推理ポイントで、どうやっても蘇生してしまう中尉の能力に死を与える方法を探す。そして、このスキルにやたら詳しい探偵の正体と目的など本編との関係性を探っていくのが楽しみなところになっている。

1時間~2時間でクリア可能な短編で本作だけでもこの事件については解決するが、本編『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』クリア後の方がストーリーとキャラクターの理解が高まるため基本的には本編プレイ後が推奨。

クリア後感想(ネタバレあり)

ゲームとしては捜査は総当たり可能で、推理パートは難易度易しめだから詰まることなくテンポよく進められた。事件については能力を探っていく道筋がちゃんと出来ていたし、能力の正体が判明したあとに「じゃあ本当に老衰で死んだらもしかして・・・?」という疑問に至ったプレイヤーに答えを示すオチですっきりさせてくれた。本人と関係者がすっきり幸せになれたとは決して言えないがこの世界で起こるステッパー関連事件の結末ってずっとそうなんだよね。

探偵の正体は本編やってればそりゃそうだって話だけど、本編後の姿を見れたのはやっぱり嬉しくなる。スキルを使って実行犯とある人物の思惑はすぐにわかってある程度の結末が見えていたのだろうが、肝心の中尉のスキルの正体はあのスキルでもわからないだろうからあそこまでの手順が必要だったんだろうな。
蘇生するからといって中尉に対して銃撃ったりメスで掻っ切ったりするのは本編のイメージから多少ズレるとこはあったけど、それはあのチームにいたからこその姿で本来はこうだったのかもしれない。

エピローグでノートリックの故郷を目指していることがわかり、それが感傷的な理由なのか明確な目的があるのかわからないけど、例えばアキンボ探偵事務所に行ってノートリックの出自など調べに行ったとかシリーズ続編に繋がるものなら覚えておかないといけないかな。

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