Staffer Case:超能力推理アドベンチャー Case.5感想(ネタバレあり)

終章Case.5をプレイしたので振り返りと感想。

※事件に関するネタバレを多分に含みます(既プレイ前提)

【関連記事】Case.1プレイ時のレビューと感想
【関連記事】Case.2~Case.4感想

Case.5 向こう側

・事件のあらすじ
管理局内でマナ事件専任チームの課長が殺害された。ノートリックがロンドンに来る前からチームのメンバーとは因縁があり新たに課長になるバーナード・メダンはマナ事件専任チームのメンバーが容疑者だと告げる。この事件の犯人は誰か、メダンとの過去にあった出来事と何か、これまでの事件に隠されていた真相とは、ノートリックはすべてを解き明かしていく。


これまでの事件はチーム3人のスキルに助けられながら情報を手に入れてきたが、今回はその3人ともが容疑者になっているということで協力させてもらえず、最初はスキルを持たないノートリックただ一人の調査からはじまる。そこから一人ずつ無罪を証明していくことで仲間が増える=スキルが使えるようになっていく構図は非常におもしろかった。

結果的に3人ともスキルが使えるいつもの状態になるものの、いくつかの条件からいつもと異なる推理手順で進んでいくのは新鮮だった。
いつもは容疑者に対して捜査官のスキルを明かさないようにしているためスキルの結果だけを証拠とできないのが今回は関係者全員がスキルのことを把握しているため証拠として使える。でも内部の犯行だから犯人は捜査官のスキルを知っているため対策されているであろうこと、さらに容疑者の中にやっぱり犯人がいるとしたら犯人が提出してきたスキルの証拠が当てにならないから結局どのスキルの証拠も疑わなくてはならないというジレンマがこれまでの事件になく難しい。そして、ずっと一緒に捜査してきた仲間を疑わなくてはならないことがなにより辛くさせられた。

各Caseで匂わされてきた過去にあった出来事の真実とメンバーそれぞれが隠していたこと、特に根幹となるレッドフィンズに関わることはCase.1からCase.4までの事件で感じていた疑問や違和感の答えとなる衝撃的なことだった。
各事件に分岐があり『真実を解き明かすも必ずしも良い結末とは言いづらいルート』と『すっきりしない解決や結末になりつつもこれでよかったのかもしれないルート』に分かれ、後者はすべてを把握していたレッドフィンズが望んだ結末だったわけだ。
このゲームの事件どれも操られてたとか知らずに事故を誘発してしまっていたとか殺意のない実行犯に偏っていたのは、事件を複雑にしてやろうって捻くれたゲーム的都合じゃなく(それもあったかもしれないが)ちゃんと理由があったんだね。

ノートリックの過去とアキンボ探偵事務所に関わることやテトラポッド計画などストーリーは不完全燃焼な部分を残しているけど、クリア後推奨だったサブストーリーはCase.5の後日談かつ続編に繋がるエピソードということで発表済みの続編を楽しみにさせてくれた。


最後にとりとめのない雑感。
課長は最初からチームメンバーたちから邪見に扱われていたけど「ノートリックをスカウトしているし実は有能な切れ者なんだろうな!」と思っていたのに結構どうしようもないクズ野郎だった。このパターンで本当にそのまんまクズなんてことあるんだってのがある意味一番のフェイクだったかもしれない。

Case.4のノートリックとレッドフィンズの唐突なロマンス要素は必要だったんだろうか? Case.5でその関係性が生かされたようには思えなかったし、あれがなくてもこれまでの事件で大事な仲間としての関係性は出来上がっていると感じたからCase.5のラストも違和感なく消化できたように思う。

このゲームあんまりスチルがなく、あっても重機の突撃シーンとかそこいる!? みたいなものだったんだけど、Case.5の終盤のあれとかこれは凄くよかったよね。

サイトヒーロー

Recent Posts