現実の釣りに興味が無くても『究極の釣りシミュレータ』は楽しめるか? レビュー

ゲーム内のミニゲームなどで釣り要素のあるゲームはわりと好きで、牧場物語とかずっと釣りをやってるときもあるんだけども、メインコンテンツが釣りの本格的な釣りゲームは遊んだことがなかった。
タイトルから大層な釣りゲーであることを主張している『究極の釣りシミュレータ(Ultimate Fishing Simulator)』には前から興味があったのでやってみた。
ちなみに、現実の釣りは子どもの頃にバス釣り経験がある程度で知識はないに等しい。

レビュー

釣り竿と餌だけで釣りはできない

ゲーム内コンテンツの1つとして用意されている釣りだったら準備する道具はせいぜい釣り竿とか餌くらいだが、実際それだけで釣りはできないものだ。
釣り竿、リール、釣り糸、餌、ルアー、ウキなどなど現実の釣りに使用するものは一通り装備できる。
釣り竿だって『ボロの釣り竿』『いいつりざお』『すごいつりざお』とか単純なものじゃなく、長さや強度、構造の違いによって種類がある。

道具によってエサ釣りとルアー釣りに分かれてたり、大きな魚を釣るなら釣り針やルアーは大きく、小さい魚を釣るなら小さくするなどミニゲームの釣りには無いであろう本来の要素が豊富にあるので現実の釣り知識があるなら眺めてるだけで楽しいのかもしれない。

装備ごとの性能は長さや強度などのスペック情報はあるものの、ゲーム的なステータスはほぼない。
唯一道具ごとにレベルが設定されていて単純に値段の高いものは比例してレベルが高く、レベルの高さは釣果に直結するからそこはとてもゲームらしい。

ゲームの流れ

大まかな流れは魚を釣ってお金と経験値が得られるから、お金で釣り道具の購入、経験値でレベルを上げてスキル習得、レベル条件とお金でロケーション解放を繰り返すというもの。

魚を釣るためには豊富にある道具から狙う魚によって適切な道具を選ぶことになる。
1.ロケーション選択画面で釣れる魚が見られる
2.釣りたい魚の図鑑を見てベストな天候、適切な釣法を確認
3.釣りたい魚に適正のあるエサやルアーを選ぶ
4.釣り針やルアーの適正サイズをやりながら探す

2の図鑑は最初からすべての魚の図鑑が見られるし、3のエサやルアーも説明文に適正のある魚が表記されている。
4の適正サイズだけはやりながら釣果で判断するしかないけど、基本的に大きな魚を狙うゲームになっているから大きなものから順々にやってけばいい。

道具のセッティングができたらポイントを決めて釣りをする。
ポイントによって釣果が変わるのかあまり実感はできなかったが、初期マップのベティー湖だったらとりあえず中央地点に向かって遠投してたら一通りの魚は釣れた。

魚がエサに食いついたらバトルがはじまり、負荷ゲージを注視しながらリールを巻いていく。
ゲージがいっぱいになると釣り糸が切られるから、巻くのを止めたり釣り竿を振ってゲージの負担を減らして魚を疲れさせる。

巻き切ったら釣り上げて魚の種類と体重、体長が表示される。
その場で釣った魚は売却してお金にするか、リリースして経験値を追加で得るか決める。あとは繰り返し釣りをするだけだ。

エサ釣りとルアー釣り

釣りの知識があれば当たり前のことなのだろうが、エサ釣りとルアー釣りは釣り方が違う。
バス釣り経験しかないから、初プレイ時はエサ釣りなのに投げ込んだあとリールを巻いてずっとエサを動かしいて全く釣れなかった。

エサ釣りは魚が食いつくまでじっと待つ。
一人称視点ならウキが動くのに反応して右クリックするのだけど、いつ食いついてくるのかわからないでウキをじっと見つめるのはそれが釣りだろって話ではあるけどゲームである以上は負担に感じる。
音の鳴る道具はあるものの、序盤はもっと他に購入したいものがある。
マウス・キーボードでプレイしたけど、振動機能が有効ならコントローラーを使うのがいいかもね。

水中カメラモードにすれば魚が寄ってくるのが見えるから簡単。
でも、せっかく本格的な釣りゲーをするのにそれはどうかという葛藤も……

ルアー釣りはリールを巻きながら魚が食いついたら勝手にバトルがはじまるからわかりやすい。
ただただ巻いてると水面をルアーが泳いでるだけで食いついてくれないから、着水したら少し待って水中に沈ませてから巻きはじめる。
ルアー釣りのテクニックとして継続的にリールを巻く『ストレート』、数メートル毎に右クリックを押してグイッと引く『リフト&ドロップ』、底に付けてエサを引くを繰り返す『ストップ&ゴー』など魚によって適正がある釣法を操作する。

レベル

レベルを上げるメリットは
・スキルポイントを消費してスキルの習得
・装備するためにレベル条件のある道具がアンロックされる
・移動できるロケーションがアンロックされる

レベルが上がってステータスが伸びるとかはないし、習得できるスキルは地味な効果ばかりでレベルが上がったからって単純に釣れやすくなったりはしない。
高レベル=高性能な道具が使えるようになるから結果的にレベルアップすることで釣果は上がるだろうが、道具は購入する必要があるし、ロケーションもレベル条件達成後にお金を払って行けるようになるからなによりもお金が必要になってくる。

マルチ機能

ローカルの一人プレイは可能だけど、他のプレイヤーと同じエリアに入って一緒に釣りもできる。
ただ、時間や天候などはどうやらプレイヤー個別に独立しているようで完全に同じではないようだ。

簡易なアバターでどんな装備で釣ってるかもわからないから正直あんまり意味を感じないマルチ機能。知り合いとのんびり釣りしながらチャットするくらいだろうか。

要望や不満点

狙うのは大きな魚

大きな魚を釣った方が収入は大きく、比例して経験値を得られる。

小さい魚だと収入と経験値一桁は普通

同じロケーションで釣れる魚でも大きい魚と小さい魚で10倍以上の収益に差が出るから小さい魚を狙って釣る意味がない。
ミッションとか大会があって特定の指定された魚を釣るとか小さいサイズを競うとか、いろんな魚を釣る理由がないからただ大きい魚を釣るのが目的になってしまう。
マルチ要素で月単位のランキングはあるけど、最大サイズや合計重量を競うものでやはり大きな魚を釣ることが目的になってる。

ハウジング機能がほしい

トロフィールームという場所で釣ったことのある魚は飾られているのだけど、部屋の家具や飾る魚の配置は固定でイジることはできない。
せっかく釣った魚を並べられるのだから見せ方にこだわって自由に家具の配置ができるハウジング機能はほしいよね。

最初から出揃い過ぎな情報

適切な道具を選ぶために図鑑とか道具説明文を頼りにするのだけど、そういった情報が最初から出揃っているのは淡泊だなって思う。
レベルアップ、ミッションの報酬、NPCから情報を貰うとかで徐々に釣れる魚や適正なセッティングがわかっていく段階のある方がゲームとしては楽しそうだ。

あとがき

タイトルから本格的でリアリティのある釣りゲームを想像していたけど、実際はそこまでリアリティを追求しているわけではないらしい。
Steamストアページの説明文にも適切な道具を選べば魚は一心不乱に食いついてくる、魚を待つ間に寝落ちをするようなゲームはよろしくないと警告している。

やっぱり現実の釣りに興味がある人向けなのかな。
道具とか釣り方はたくさんあるけどあまり違いのわからないものはたくさんあるし、レベルが上がったり高レベルの道具を装備してもわかりやすい数字(ステータス)の上昇がないから良いもの手に入れたって実感が小さいんだよね。
釣った魚はすぐに手放さないで持っていたくなるし、売るだけじゃなく料理したり飾ったりしたいって気持ちになっちゃうからやっぱりコンテンツの一部として釣りを楽しむ方が性に合ってるみたいだ。

サイトヒーロー

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サイトヒーロー
Tags: レビュー

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