先日アーリーアクセスから正式版にアップデートされたミステリー系ビジュアルノベルと音ゲーが組み合わさった異色タイトル『vivid/stasis』をプレイしたのでレビュー。
レビューと言いつつ本作は日本語に対応していないためビジュアルノベル部分は浅くしか触れられていない。それでもストーリーの印象的な演出と音ゲー部分の楽曲と譜面が個人的にかなり刺さったので記事にすることにした。
あらすじとしては失踪した姉を探す妹とその友達たちが世界の真実を追う物語。
はじめこそ選択肢なしで読み進めるだけのノベル要素の雰囲気だけど、後々から凝った演出や仕掛け、謎解き要素が出てきて先の読めないものになっていく。
ストーリーは音ゲーをプレイすると入手できるポイントで解放し進めることになる。このポイントは他にも楽曲の解放にも使える。音ゲーのリザルトと解放順にもよるけど1~2プレイで1エピソードくらいは解放できる。
謎解き(パズル)はマジメに挑戦するならメモ必須なくらい本格的で難易度が高い。ヒントはあるものの知識が必要なものもあるから無理だと思ったら調べた方がいいと思う。
中盤あたりからいきなり探索要素のあるアドベンチャーパートなどもあり、ジャンルにとらわれないやりたい放題な挑戦が見られる。
半分音ゲーとは思えないほどビジュアルノベルと謎解きの質は高く、アドベンチャーパートの作りは凝っている。反面、音ゲーをしないとストーリーは進められないし、ストーリーと謎解き、さらに探索もしないと楽曲解放が進まないから「今はこれやりたい!」って方をやれないことがある。
一応オプションから解放要素を進めるものはあるけど本作でそれをやるのは少々もったいないと思えるのが難しいところ。
4レーンで上から降りてくるノーツをタイミング良く対応するレーンのボタンを押すオーソドックスなタイプ。
特徴的なのは2レーンを跨ぐノーツ。これはどちらを押してもOKだから押しやすい方を押せばいいけど、視覚的に混乱するしノーツの流れ的にどっちを押した方が自然に押せるということはある、そして自由だからこそ迷う瞬間があったりと意外に難しい要素になっている。
あとはロングノーツ(押しっぱなし)が多めで、ロングノーツを押しながら他のノーツを押させる譜面が多様されている。
ここまでロングノーツ中に他ノーツを押させるタイプをやったことがなかったから、ロングノーツを1つ押してるときに2つ目のロングノーツがきたときにうっかり1つ目を離してしまうことがある。これは慣れが必要そう。
楽曲数は100曲以上。音ゲープレイで入手するポイント、アドベンチャーパートの探索、各チャプターの謎解き後に出てくるボス曲など入手方法は様々で一手間あるものの、この曲数がなぜか無料の本編のみですべて入手可能で有料DLCは今のところ存在しない。
オリジナル楽曲は数十曲あり、他音ゲーで聞いたことあるものからコラボ楽曲まである。個人的にはアドファイのit goが通しでプレイできるの嬉しい。理想をいえば原曲でプレイしたいが仕方なし。
全体的に高BPMのハイテンポな楽曲が豊富な印象で、難易度Lvにもよるけど高密度の連続ノーツが多めだから上手く叩けたときの爽快感は4レーンとは思えないほど大きい。
音ゲー部分の満足度は高い方だけど、特殊演出で画面全体やノーツが揺れたりする楽曲が一部あってあれだけ気持ち悪くなる。こういうのが楽曲解放コンテンツなどでプレイ必須なときがあるから厄介だ。
音ゲーに謎解き、ビジュアルノベルに探索アドベンチャーとあまり混じることのないジャンルが入り乱れてるから相当人を選ぶのは間違いないけど、無料だしそれぞれの質は高いと思うからどれかしら惹かれるものがあったならおすすめしたい。