前回>>「ローグライト好きだしもちろん元祖ローグやったことあるよ」って言いたい
元祖ローグ(Epyx版)をプレイしてから数日、まだクリアはできてないけれど最高18階層まで到達。目的のイェンダーの魔除けがあるのは26階層以降でさらに持ち帰らないといけないから往復52階層ではあるしこの先出現するであろうもっと強いモンスターが控えているのだけど、初日はクリアできる気が全然しなかったのが”運さえよければ”クリアできるかもって思えるようにはなってきた。
ぼちぼち回数をこなしてきたここらで元祖ローグの感想を書いておきたい。
運に振り回され続けるゲーム
派生してきたローグライトを含めてこのジャンルはランダム要素が多いものだから運の要素が絡むのは当然なんだけども、この元祖ローグは想像以上に運に頼る部分が大きい。
運要素が強いと思える理由で大きいのはなんといっても攻撃の命中率だ。
風来のシレンは通常攻撃9割程度だけどそれでも連続でハズレたり、肝心なところでハズして痛い目を見るというのがお約束で『攻撃はハズれるものだと思って行動する』のは攻略の基本だ。
命中率9割の風来のシレンでそれなのに元祖ローグは誇張抜きで命中率5割程度だからそりゃハズレまくる。元祖ローグをプレイしたあとに風来のシレンをプレイしたら攻撃の当たりやすさに感動してしまうことだろう。
そんなだからHP満タンからでも普通にやられることはあるし回復前に連戦となったら生存率はかなり下がってくる。しかも敵を無力化できる杖や巻物もそんなにないから戦闘の基本はガチ殴り合いとなり、攻撃の命中運にはずっと悩まされる。
遠距離から先制攻撃できる弓矢とか魔法弾の杖はあるものの通路は全部視界不明瞭で隣接マスしか見えず、部屋の中も半分くらいは視界不明瞭の部屋になっているから隣接するまで敵の存在に気づけないから使いにくい。見えない通路に矢を撃って安全確認するテクニックはあるけれど元祖ローグは弓を装備しないと矢の性能が落ちるようなので、弓を装備しないなら敵がいても効果的なダメージは与えられず、弓を装備するなら弓持ちで敵と密着するリスクがあるからどちらが正解ともいえない。
ガチ殴り合いが基本戦略だからレベルアップと強い装備を手に入れて強化することが大切になってくるのだけど、レベルアップ時の最大HP上昇量はランダムだし強い装備と強化アイテムが手に入るかはもちろん運次第だ。
隠し通路探しも運が求められる要素で、階段がどこにもなくて隠し通路を探すために壁際でs(隠し通路や罠をサーチするコマンド)をぽちぽち押すことになるんだけど、隠し通路を発見できるかどうかは成功判定があり隠し通路と隣接したマスでsを押したからって発見できるとは限らない。
だから壁際の各マスで数回sを押すことになるけど1回sを押すたびに1ターン消費するので押しまくれば空腹度は消耗するしモンスターが沸いて出てくるリスクがあるし、逆に押す回数が少なければ隠し通路をスルーしてしまってまた1からやり直すなんてことにある。
数字で教えてくれない、積み重ねていくしかない経験
強い装備を手に入れることが大切と当たり前なことを上に書いたけれど何が強いのかゲームは数字で教えてくれない。
防具はArmor値が表示されるし敵から受けたダメージ量でその効果を実感できるが武器は攻撃力のような値はなくて敵に与えたダメージ量も表示されないからどの武器が強いのか体感と名称でなんとなくしかわからない。公式のマニュアルも防具は一覧表があるのに武器にはない。
敵の体力や防御力もこっちから与えたダメージ量が見えないからこの武器だったら何発で倒せたとか乱数もある中で覚えていくしかない。
トライ&エラーを繰り返して知識と経験を積み重ねてプレイヤーのレベルを上げていくのはローグライクの醍醐味のひとつだけど、ここまでゲーム側から与えられる情報がないとかなり大変だ。
パワーアイテムの不在
風来のシレンでいう気配察知の腕輪のような拾ってしまえばクリア率が一気に高まるパワーアイテムはたぶんないからコンスタントに優良アイテムを引き続けていく必要がある。
指輪はslow digestion(ハラモチ効果)以外はハラヘリ効果が付くから常時装備しにくいんだよね。
識別については食料を除くアイテムが未識別状態スタートで識別方法は識別の巻物を読むか運任せに使ってみるいわゆる漢識別しかない。店はないし罠やモンスターを利用して識別する手段もなさそうだ。
ハズレアイテムはそこそこあって漢識別はリスクのある行動になっているからリトライしやすい序盤はともかく後半はできそうにない。その代わり識別の巻物は出やすくなっているんだろうな。
元祖ローグは運ゲーなのか?
運ゲーかどうかで二分してしまうのなら運ゲーだとは思う。
数あるランダム要素を含み、ときには理不尽と感じるルール。でもある程度の戦略性があって正解のない選択肢を選び続けて何か上手くハマったときにふと勝てる偶然性のバランスがいいんだろうな。
負けても「次はもっとこうしてみてもうちょっと運さえよければ勝てる気がする」と思わせてくれる、ソリティアを延々と遊んでしまうような感覚に近いかもしれない。
今このジャンルを遊ぶならトルネコの大冒険や風来のシレン、それらに影響を受けたゲームを遊んだ方がおもしろいと思ってはいるのに何故かこの元祖ローグを起動してしまってる。しばらく、あるいはクリアするまでこのダンジョンから出られそうにない。
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