不穏な雰囲気が漂う謎の諸島を探索していく釣り×アドベンチャー『DREDGE』をレビュー。
レビュー
ストーリー概要
釣り人募集の求人情報を見た漁師(プレイヤー)が自前の船で町へ向かっていたが岩礁にぶつかってしまい座礁。代わりの船を購入し漁をしながらローンを返済することになる。

というのは序盤の出来事でローン返済はわりとすぐに終わり、自由になってからは島が点々とする海に囲まれた舞台で漁をしつつ、そこに住む人々のお願い事を聞いて交流したり、探索で島に隠された謎を解き明かしたりする話。
ゲームの特徴
釣りと探索がゲームの軸な釣りアドベンチャーになっている。
・釣り
魚群のいるポイントで釣りができる。釣りはミニゲームでタイミング良くボタンを押す簡素な方式だけど魚によってタイミングを表示するゲージが変わって少し違った遊びになるよう見せている。

エリアと水域(沿岸、浅瀬、大洋など)、時間によって釣れる魚が異なり、それぞれ適した釣り竿が必要になるくらいで、釣り餌や他の釣り道具もないから釣り要素は意外に質素ではある。メインではないけど網かご、漁網を使った漁もある。
釣った魚は無限に持てるわけでなく、船倉がインベントリになっていてスロット枠に上手く収まるように収納させないといけない。魚によって形状は異なり、釣り道具や船のエンジンなんかも船倉に収まっている。この辺りは流行りの探索収集系の雰囲気。

船倉が狭くあまり多くは持ち帰られない序盤は稼ぎが少ないけど、部品を集めて漁船をアップグレードすることで稼ぎが増えるようになっている。
魚は保管していても腐るので基本的には売って資金にする。クエストで依頼されて要求されることもある。
・探索
このゲームは1日の時間の進みが早く、性能が低いエンジンで離れた島や釣りポイントへ移動しようとなったら途中で暗くなり危険がやってくる。

暗いと少し離れた岩礁が見えなくなる。ぶつかってしまうと船はダメージを受け船倉の一部が使えなくなる。使えなくなった船倉枠は収納できないし、運悪く釣り竿の枠が壊されたら修理するまで釣りが出来ず、エンジンにダメージを受けたら速度が極端に落ちてしまう。ときには危険な海の怪物に遭遇し攻撃されることも……

船倉の枠と同じく、エンジンも部品を集めてアップグレードすることで速度が増し活動時間が増えていくことに繋がる。序盤の安全に活動できる時間の短さと行動範囲の狭さはちょっとストレスポイントだけど、その分だけ漁船のアップグレードで効果を実感しやすくなるともいえる。

メインストーリーはあり、クエストを受注して島と町を転々とすることになる。
ホラーというほどではないけど、実はクトゥルフ神話要素が含まれていてストーリーに関わってくる。知らなくてもいいけど知ってたらより楽しめる感じ。
メインの遊びは探索収集系だと思う。魚を釣って金策、部品を拾って漁船の強化を繰り返して探索を快適にしていく流れは楽しい。魚の種類が約150種、DLCで200種を超えるのは豊富で図鑑要素もあるからコンプリート欲を掻き立ててくれるのはよかったものの、同じ釣りポイントでは同じ魚のみ釣れる点や釣りの難易度の低さは個人的にはもうちょっと凝ってくれてもよかった。
暗くなったときや怪物のいるエリアを探索するときの程よい緊張感は船で移動するだけのゲームでよく考えたものだと思う。でも不意に現れた岩礁や怪物でダメージを受けたときはやっぱり許せない。そんなゲーム。
コメント