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1.バトル関連
レベル上げ作業はせず、秘宝も運用しないなら難易度は高め。
止めようがない全体攻撃の連続などで理不尽に感じる場面もあるから秘宝で上手く調整していくのがいいと思う。
古典RPGの良システムを混ぜ合わせて上手く料理したような戦闘システムはよかったけれど、序盤から終盤にかけて戦略性が拡張されることがほぼなく、慣れてくると単調に感じるようになってしまったのは残念。
スキルの種類はもっと増えてほしかったし、キャラクターごとの担当属性がガチガチで行動の選択肢が狭かった。コンボ技が選択肢の幅を広げてくれそうだったけど秘宝運用しない難易度だと双癒光(全体回復)を構えていないと安定しないから気軽にコンボ技は使えない。逆にいえば秘宝を運用するならコンボ技を攻撃手段にできるから選択の幅は広がって楽しめる時間は増えるように思う。
2.ストーリー ※ネタバレあり
世界を脅かす明確な悪の存在とそれを打ち倒す使命を背負った特別な力を持つ主人公という構図はわかりやすく、序盤に出てくる説明のない固有名詞と含みのあるセリフは後々の期待を膨らませてくれた。
ただ、中盤以降も説明のないままの固有名詞とセリフ、思惑の見えない登場人物たちに置いてけぼり感をくらってしまうことになった。
親友のガールがリーダーとしてどんどん話を進めてくれるから主人公はストーリー上であまり先頭に立って発言しない。日本の古典RPGによくある喋らない主人公だったら代わりに喋ってくれるキャラクターが必要だけど、今作の主人公は普通に喋る。至点の戦士たる使命を背負った主人公が先頭に立てばいいのにと思うのだ。
ガールが退場したあとはセライとレシュアンを中心とした物語になってくるし、倒すべき敵として目の前に現れてくるのが主人公とは直接関わりのなかったエフォラル(フレッシュマンサーではあるが)となってくるため物語の中心にいる感じがしなくなった。
主人公とガールはたしか未成年だったと思うけど、それにしては心持ちが完成しているというか作中で弱い部分をあまり見せることがない。
二人の主人公は使命を全うすることに疑問を持たず、至点の戦士の先輩であるエルリナとブルガバスが裏切って自分たちの元へ来いと呼びかけても迷わない。親友を失ったときに悲しみはするものの仲間の慰めがなくても自分たちで気持ちの整理をつけてすぐに乗り越える。ここは二人の主人公がお互いを支え合っているからともいえるが。
ガールも幼少時代に目をケガしたり、死を目前にしたりと大変な目に合っているのに弱音を吐かない。特別な存在である親友に劣等感みたいな感情も持たない。
主人公とガールは子どもなのに精神的に完成し過ぎて人間味が薄く、彼らの師匠であるモレーン、エルリナ、ブルガバスの方がよっぽど人間らしい弱さがあるように感じた。子どもらしい弱さを見せて成長させてくれてもよかった。
真エンディングに繋がるガールを救う展開はタイムリープ系アドベンチャーの山場を見ているようで熱くなったけど、そのために特に悪いことをしてないロマヤの持ち物をまた強奪しにいくのは振り返ってみると可哀想だったなって思う。所詮、正義なんて執行する側の主張でしかないのか。
3.音楽
古典RPGの雰囲気が満載のBGMは最後まで最高だった。
盛り上がりポイントであるボス戦BGMは使いまわしが少なく、新規BGMが流れる頻度が高くて気分が何度も上がった。Steamで販売しているサウンドトラックのストアページを見ると200曲以上あり、古典RPGを好むユーザーが求めるものをよく理解していると感心した。
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