未完のままサービス終了してしまったトライブナインを完結させるため、非公式という扱いながら関係者が結成した同人サークル『ねおねおんトライブ』について思うことを書いてみる。
【参考ニュース記事】
『トライブナイン』未完の物語を完結させる―小高和剛氏らが立ち上げた非営利同人サークル「ねおねおんトライブ」結成秘話や今後の活動について訊いてみた【インタビュー】(Game*Spark)
トライブナインの振り返り
まずトライブナインを簡単に振り返ってみる。
・2025年2月:サービス開始
アカツキとトゥーキョーゲームスの共同プロジェクトとしてリリースされる。
・2025年5月:サービス終了発表
予告されていた更新を終了し、2025年11月27日をもってサービス終了されることが発表。このときストーリーは第3章まで配信されていたが、制作進行していた5章まではシナリオ公開されることが発表された。
・2025年7月:未実装シナリオ公開
予告された未実装シナリオ4章~5章が公開された。
【未実装ストーリー公開ページ】https://tribenine.tokyo/news/s_top/
・2025年8月:ねおねおんトライブ設立
非公式ながら関係者三名によりトライブナイン完結を目指す同人サークルが設立される。
不満の声が挙がったガチャ仕様やバトルシステムをすぐに見直すなど、ユーザーの声に応えようという熱量を感じる部分はあり、短命だったもののもっと先が見たかったタイトルだからこうした形でも動きがあったのは嬉しいものだ。
もしこのような活動が成功することになったなら、同じように消えていったタイトルが今までにない形で復活するかもしれないという可能性を示してくれることになるだろう。
ねおねおんトライブについて
小高和剛・山口修平・杉中克考の三名によって設立。
非公式・非営利の二次創作活動でトライブナインを継承し、webストーリーという形で完結を目指すとのこと。
・小高和剛(トゥーキョーゲームス)
初期構成の世界観、キャラクター設定を担当。
・山口修平(89PRODUCE)
トライブナインのゲーム立ち上げ時はアカツキゲームスでプロデューサー。途中でチームを離れ現在はアカツキゲームス退社。
・杉中克考氏(クロノゲート)
ストーリー構成や演出など担当。
インタビュー記事を読んで思うことを書いていくと、まず個人的にトライブナインを知るきっかけというか興味を惹かれたのは小高氏の関わったゲームのファンだったからなのだけど、世界観やキャラクター設定という原案は作っているもののゲーム内のシナリオは直接関わっていなかったようだ。トゥーキョーゲームスの『ハンドレッドライン』の発売と近かったからそりゃそうだって話ではある。ただそこでもう自分には関係ないものだと割り切らず、商業の枠を超え創作の責任を果たそうとする姿勢には頭が下がる思いだ。インタビュー記事では「100%ファンのために頑張りたいという綺麗事は僕にはありません」と言っているけどファンにとってはなんでもよく、どんな形であれトライブナインを継承してくれることがファンを救ってくれることになるはずだ。
自分はファンって言うほどの熱量はなかったと思うし続報を諦めていたから、続報を期待して声をあげ続けていたファンには感謝したい気持ちでいっぱいになる。やっぱり行動するって大事なんだ。
IPはアカツキゲームスが保持しているため非公式という形ではあるものの「非営利の同人であればOK」とアカツキゲームスから活動の許可をもらっているようで、もしも再ゲーム化の話が出てきたら間違いなくねおねおんトライブのストーリーが継承されるだろうからもう半分公式みたいなものだろうと思う。
今後のトライブナイン
ねおねおんトライブは「行き場を失ったトライブナインファンを救いたい」という気持ちから活動が始まったため、公式に準じる作品にするということで公式で公開されている5章までのシナリオを忠実に引き継ぎ、続きを書いていくとのことだ。
まずwebストーリーという形で物語を完結させることを目指しつつも、有志に書いてもらったイラストを付けたり、音楽を付ける構想もあるようでただの読み物には収まらず、サウンドノベルに近い形になると思われる。
大変だろうけどゲームのプロローグから執筆してくれるといいな。同じ形式で最初から最後まで見たいし、7月に公開された4章~5章のストーリーは台本形式だから想像しにくい部分がどうしてもあるんだよね。
トライブナインのサービス終了が11月27日だから少なくともそれまでは続きの部分は出てこないだろうし、トゥーキョーゲームスは新作『終天教国』の発売を控えているから気長に待つことにしよう。
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