自転車+オープンワールドの探索レースADV『Wheel World』をレビュー。
レビュー
ストーリー概要
自転車乗りの主人公カットは重大な使命を持った精霊スカリーに盗まれてしまった伝説の自転車パーツを取り返す役割を任される。
自転車乗りが集まる舞台ホイールワールドで、レースや探索をしながら伝説パーツを集めていこう。

ゲームの特徴
・ゲームの流れ
基本的なゲームの流れとしては『各地の自転車乗りと対決してrep(評判)を集める』→『伝説の自転車パーツを持っているボスとレース』を繰り返すものになっている。
オープンワールドの世界で各地に点在する自転車乗りと対決することができ、レースの結果によってrepを獲得する。
レースに勝つだけでなく、指定されたタイム以上を出すとかコース内にある『K』『A』『T』文字を集めてから1位を取るなど条件を満たすことで1つのレースにつき最大4つのrepを得ることができる。
中でもKAT文字はコースから少し外れた位置にあり、どこにあるのか探すところからはじめるため初回クリアは難しい条件になっている。

伝説の自転車パーツを持っているボスは一定のrepを持っていないと勝負してくれない。勝負に勝つことができたら伝説の自転車パーツを取り返すことができる。

各地のレースやボス位置はマップで示され、特に順番などなく自由に攻略を進めることができる。
どうしても勝てない場合はマップ内に落ちているパーツや一定のrep獲得毎に手に入るパーツで自転車をカスタマイズして再挑戦するといいだろう。

・自転車操作
『ペダルを漕ぐ』『ブレーキ』『ブースト』が基本操作でとてもシンプル。
自転車らしい要素として、相手の後方を走るドラフティングをすることでゲージが溜まり、溜まったゲージ分加速するブーストを使用可能になる。他にもジャンプするなど特定のアクションを行うことでもゲージを溜めることができる。

・カスタマイズ
自転車には4つのステータスがあり、rep獲得や探索などで得られるパーツをカスタマイズしてレースに挑むことになる。
【パワー】加速性能、上り坂での速度。
【エアロ】最大速度に影響、特に下り坂で性能が発揮。
【ステア】方向転換の速度、急ターン時の減速度に影響。
【グリップ】横滑りを減らす、衝突性能を強化。

ステータス以外にもホイールにオンライン用、オフライン用などのコース向け特性や、特殊性能を持ったパーツなどあり、コースごとにベストなセッティングは変わってくる。
ただ、ストーリー上で集めていく伝説パーツがバランスの良いステータスでブーストが少しずつ溜まる特性を持っていたりと性能が良いので「伝説パーツでいいじゃん」になりがち。
・良雰囲気の音楽
アメリカのインディーズ音楽レーベル『Italians Do It Better』が全楽曲を提供。このレーベルのことを知らなくても特定の音楽レーベルに全楽曲を担当してもらうという力の入れ様は伝わるし、実際に聞いてみると自転車で駆け抜けるときに雰囲気の良い楽曲で探索中やレースで流れる楽曲パターンは豊富でよかった。
ロープライスゲームなので全体ボリュームはそこまでなく、ストーリークリアなら4~5時間でいける程度のボリューム。それでもマップは狭いと思わなかったしパーツ探しや各地のレース場を巡る旅はおもしろかった。
ドラフティングとか自転車ならではの要素があり、他のオープンワールド+レースゲームとは区別できていた。Forza Horizonなどを参考にもっと大規模マップや探索要素、マシンとカスタマイズ要素を充実にする余地はあるだろうけど、この価格なら十分だし下手にボリュームだけ増やしてもくどかっただろう。
シンプル操作性でストーリー軸に攻略を進めていくわかりやすさがこのゲームには丁度よかったのだと思う。
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