Loop Heroについて10のこと

同じ場所をぐるぐるループしながら自分も敵も強くなっていく一見シンプルながら知識と戦術が試される奥深いゲーム性を持つLoop Heroのレビュー。

1.ループして自分も敵も強くなっていく

キャンプを起点に1周ルートのマップをぐるぐると回り続けるゲーム。
道中には敵が出現し敵を倒すと装備やカードをドロップする。ループ(1周)するごとに敵は強くなっていき、強くなった敵はより強い装備を落とすようになるので、敵の強さに置いていかれないようにヒーロー(自キャラ)を強くしていかないといけない。

チュートリアル
これはチュートリアルのマップ。実際のマップはもうちょっと広い

2.自分を追い込んで強くなれ!

ステージ開始時にはほぼ何もないマップだが、敵が落とすカードには環境物と建造物があってこれらを設置していくことでステージ上に様々な効果を与えていく。

環境物はどこでも設置すれば自キャラ、あるいは敵にバフ・デバフ効果を与える。
建造物は通路上か通路脇に設置して一定時間毎に敵を生成、周辺の建造物に影響を与える、通過時に何かしら効果を与える。

画面説明

何故わざわざ敵を生成する建造物を設置するのか?
1.で書いたように、ループ数に応じて敵は強くなっていくので敵を増やして装備を手に入れて、自キャラが有利になるカードを手に入れる必要がある。

自キャラを強くするためには敵を増やさないといけないが、敵を増やし過ぎるとピンチになるというバランスを考えるのが難しくも楽しい。

3.ループ&ローグライク

ステージ開始毎にマップ自動生成、出現する敵と落とすものは変化、自キャラは初期状態に戻るというローグライク制になっている。

マップは長さや形状で多少の差はあるだろうが、それよりアイテムドロップの運が大事なのでそこまで攻略に影響しない。敵が落とす装備はレベルとレアリティ、付加能力がランダムといったハクスラ的な要素がある。

最終目的としては一定条件を満たせば出現するボスを倒すことだが、ボスを倒すには何度もプレイして知識と経験を得ながら機能の拡張をしていく繰り返し前提になっているので、ローグライク要素を導入するのは必然といえる。

4.デッキ構築型

敵が落とすカード(環境物、建造物)、経験値で手に入るトレイト(パッシブスキル)は予め決めておくデッキ構築型になっている。

デッキビルド


カードは施設(後述)を建設することによってアンロックされていく。デッキ構築の幅が広がるまでは少し時間がいる。

5.移動と戦闘は自動だが忙しい

ゲーム中、自キャラは自動で移動して敵と接触すれば自動で戦闘する。そこにプレイヤーが介入する余地はない。
プレイヤーが操作するのはカード(環境物、建造物)の配置、装備の切り替え、入手するトレイト(パッシブスキル)の選択だけだ。
それでも頻繁にカード配置と装備切り替えのタイミングがあるからわりと忙しい。ただ画面停止は出来るし、移動速度と戦闘速度は調整できるので忙しいと思ったら一旦停めることができる。

6.リソースを持ち帰って施設を建設

リソース(資源)を持ち帰ることで施設を建設・強化してカードのアンロック、機能の拡張をすることができる。

建設

機能の拡張ではクラス(職業)のアンロックや持ち込み可能なパッシブ能力の習得など自キャラを強くする要素がある。始めたばかりの状態では色々と機能が足りないので、まずはリソースを頑張って持ち帰り施設を増やしていくことを目指すことになる。

ステージクリアかキャンプから撤退すればリソースは100%持ち帰り、道中で撤退したら60%持ち帰り、戦闘中に撤退したりHPが0になってやられたら30%持ち帰りとなる。どこまでいけるか状況を見定めながら撤退のタイミングを計ろう。

7.カードの組み合わせを覚えていこう

環境物と建造物はただ配置するだけでも効果はあるが、特定の配置をすることで変化が起こる。
例えば『村』の隣に『バンパイアの屋敷』を配置すると村が『荒らされた村』に変化する。村は自キャラが通過するときHPを回復してくれるが、荒らされた村は敵が出現するといった感じ。

この組み合わせはゲーム内でたぶん教えてくれないので攻略サイトを見ないのなら自力で試して探すことになる。てきとうに配置して損するわけじゃないし、組み合わせを知らないから絶対クリアできないということも恐らくない。
組み合わせを探すのを楽しめるならいいし、別にそこで楽しみを求めないなら調べればいいと思う。

8.クラス制

3つのクラス(職業)があり、クラスによって戦い方、装備の種類に違いがあるのでそれに併せたデッキ構築を考えたり、同じステージでも違った遊び方ができる。

9.中毒性

慣れるまで忙しさを感じるかもしれないが、操作自体はシンプルで慣れれば片手間に遊べるくらいになる。施設の拡張上限はそれなりに遠くて、ひたすらリソースを持ち帰って機能拡張していくことを楽しめる。

リソースをたっぷり持ち帰って施設拡張したらその状態でもう1回挑戦したくなるし、ミスって逃げ戻ったら今度こそは上手くやれるもう1回!と、やめどきがない。
この感覚はゲーム性は違うし、LoopHeroの方が発売は早いのだけどVampire Survivorsで味わった中毒性に似た部分がある。

10.理想の構築は安定しない

デッキ構築型のゲームではあるが、Slay the Spireのような特定のカードの組み合わせ(コンボ)ができる構築を完成させて気持ちよくなれるといった感覚はどちらかといえば薄い。
例えば『吸血』特化構築にしようと吸血入りの装備を集めたいと思っても、進行に伴って装備のレベルが上がってくるのでレベルの低い吸血装備では使い物にならなくなり、装備の更新をどんどんやっていくことになる。その更新されていく装備の中で運よく吸血入りが拾えるかは運次第で中々安定しない。

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