Lotus Reverie: First Nexusについて10のこと

一組のペアしか生き残れないサバイバルゲームを題材にした海外産ビジュアルノベルLotus Reverie: First Nexus(ロータスレバリー:ファーストネクサス)の10項目レビュー。

1.海外産ビジュアルノベル

スペイン開発のビジュアルノベルだが、公式のYoutubeの概要を見るとデビルサバイバーやペルソナ、ダンガンロンパといった日本のゲームに影響を受けているということだ。
翻訳はほぼ問題なし、架空の世界なのもあって文化の違い等で混乱することはなく、キャラクターは日本人から見ても馴染みやすそうなデザインで日本産と言われても違和感がない。

海外ビジュアルノベル

2.生存を賭けたサバイバルゲーム

ある事件をきっかけに多くの人間が消えてしまった世界。
突如現れたモノリスに刻まれたルールに従い、人間と見た目は人間だが不死身の『トゥルパ』のペアが一組になるまで生き残りを賭けて戦う。

生存を賭けたゲーム

ゲーム開始時の主要人物は主人公を含め7人で、序盤は『誰が人間で誰がトゥルパか』『誰と誰がペアなのか』『ペアのいるゲームなのに奇数なのは何故か』などを考察するのを楽しみながらストーリーを進めていくことになる。

ルールのあるサバイバルゲームやデスゲーム系のようだけど、それほど疑心暗鬼になって疑いあったり、裏切ったりするといった展開はなく、わりと日常パートはのほほんとしている。それがあるからいざ生死を賭けた戦いになったときのギャップは緊張感があり心が揺さぶられるものになる。

3.時間管理をしながらシナリオを厳選する

1日3ターンの行動選択でストーリーイベントを見たり訓練をしながら進行していく。
行動や選択肢、時間経過により緊張状態が上昇し、いっぱいになるとゲームオーバーになる。

緊張状態バー

これがあるから見ることができるイベントに限りがありキャラクターを絞るなり、セーブを分けることになると思うけど、上手く時間と緊張状態を管理すれば回収できるかも?

特定のメインイベントまで進むたびに緊張状態がリセットされるのだけど、最悪の場合は詰むことがあるからセーブは小分けにして取っておきたい。正直このシステムはいるのだろうかって気はする。

4.ギミックが大事な戦略バトル

マス移動とコマンド選択で戦う戦闘要素がある。
各戦闘ではステージギミックや敵の行動に特徴があるからそれを把握して立ち回る必要がある。慣れない内は理解するまで何度もリトライすることになるかもしれない。

バトル

といっても、そもそも戦闘シーンはそんなに回数がなく、ノベルモードを選べば戦闘をスキップすることもできるのでミニゲームくらいの感覚。もういいやってなったら途中でノベルモードに変えてもいいだろう。一度変えたら戻せないのと緊張状態の進みが早くなるようなのでサブイベントの消化はしにくくなる。

5.ささやかな育成要素

戦闘パートに備えて日常パートで訓練できるのだけど、訓練はセットできる武器と魔法の枠が増えるだけでステータスが上がったりはしない。枠が増えてもそれほど戦闘が楽になるわけでもないから訓練はほどほどでいいだろう。そしてノベルモードにするならしなくていい。

6.分岐展開あり

選択肢でキャラクターの好感度が上がったり、大筋は変わらないが分岐で展開が若干変わることがある。つまりは全イベント見るためには周回プレイが必要なわけだけど、ノベルモードで会話スキップするなら結構なハイペースで進行できるのでイベント回収はそれほど苦じゃない。未読スキップ停止の機能はないのとログの振り返りはそこまで長くできないから注意。

7.日本人にも馴染みやすいキャラクター

繰り返しになるけども、海外開発ながら日本人から見てとても馴染みやすいキャラクターだと思う。
デザインはそうだし、キャラクターの立ち振る舞いや特徴もビジュアルノベルのキャラクターらしい属性を持っている。

例えば金髪イケメンのルーは普段落ち着いた物腰で隙がないけど、お菓子に目がなくお菓子を前にすると抜けた所が出てくる可愛さがある。
見た目から闇のあるコロンバインはいわゆるヤンデレ系。こういうキャラクターが海外産にもいるんだなぁと感慨深いものがある。

コロンバイン

8.ほどよいボリューム

サブイベントをどれだけ回収するか、ノベルモードにするかで差はあるだろうけど1周8時間~10時間くらいになると思う。全イベント、好感度上げをやってもうちょっとかかるかもって程度。
謎と伏線を張ってくるからこれくらいのボリュームなら完全に忘れてしまう前に回収してくれる。

9.未完結(若干のネタバレあり)

魅力あるキャラクターと先の気になるストーリーではある。しかし残念ながら未完結である。

ある程度のケリがつくところまではいくけど、ラストに急展開が起こり謎を残したまま終わる。
続きがあることは開発者がSteamコミュニティスレッドで言ってはいるが、発売から2年経過している現在、続編の予定は発表されてないようだ。

10.捗る考察(若干のネタバレあり)

謎や伏線を散りばめられた展開で回収もわりとやってくれる。
しかし上に書いた通り未完結で謎のままの部分もある。条件を満たして見られるシークレットエンディングやクリア後にいける???など、続編への伏線であろうものがあり続編に向けての考察が捗って楽しめる。ちゃんと続編が出てくれたらの話だが。

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