MTGアリーナのマッチングはランダムか?データを取って検証してみる(概要)

動画を見たり音楽を聴いてる片手間にソリティア遊ぶくらいの気分でMTGアリーナをポチポチ遊んでいるのだけども『先攻後攻』『土地事故』『マッチング』の偏りに違和感を持つ場面は色々とあるもので、このモヤモヤを解消するために記録を取ってみようと思う。
後攻が連続したとか悪い印象は記憶に残りやすいから多く感じるだけで、記録を取ってみたら実際は思ったより偏ってなかったなんてありそうな話だしね。

前提条件

・プレイ環境はエクスプローラー
ここ最近はスタンダード環境から離れてアリーナで実装されたカードをほぼ全て使用できるエクスプローラーで遊んでいるからここでもエクスプローラー環境で検証する。
ローテーションの影響で環境がガラッと変わることがないので検証する上でも都合がいい。

・デッキと土地枚数
デッキ枚数は60枚、土地枚数はデッキによって変えることはあるかもしれないけど基本的にはキリのいい24枚(デッキ総数の40%)にする。

・マリガンはしない
土地の割合を検証するのにブレそうだからマリガンはしない。

・ゲームモード
試合数を稼ぎたいのでBO1。そしてランクマッチで行う。
ランク帯は検証中に動かないようにしたいので、既に記録を取り終わってる1回目はゴールド帯で実施したけど、勝敗のポイント変動が同等になるプラチナ以上でやった方がいいと思った。

・引き分け、即投了はノーカン
1分近くマッチング待たされたあげく発生する引き分けや試合開始直後に対戦相手不在などで投了された場合はノーカンにする。

・無課金
「無課金だから後攻ばかり! 土地事故が多い! あれもこれも不遇な扱いを受けているんだ!」という声はどこにでもあるので一応入れとく。これだけ遊ばせてもらって申し訳ないけどボクは無課金だ。
少ないカード資産でやり繰りする遊び方をしていたらゴールド、ジェム、ワイルドカードどれも余るくらいに溜まってしまった。

資産

検証する項目

1.先攻と後攻

カードゲームにおいて先攻後攻の問題は切っても切れない。
先攻後攻のカウントは前のブログでもやっていたが個人的な記録ではわりと半々に収まってる感じ。でもやたら後攻のときは連続する傾向がある。

2.初期手札の土地枚数

土地はMTGの特徴ではあるものの土地の引きすぎ、引かなさすぎによる負け方は非常にしょうもないので期待値通りに土地を引けているか確認したい。マナ色が偏る色事故は複雑になるので一旦置いておく。

土地を引く確率の計算は後述。

3.10枚引いたときの土地枚数

初期手札を含めて10枚引いたときの土地枚数も記録する。
10枚というと、カード効果でドローや切削などしなかった場合で先攻4ターン目、後攻3ターン目になる。初動で毎ターン土地を確実にプレイできているかは重要なのでここも期待値通りになっているか見たい。

2.と同じく土地を引く確率の計算は後述。

4.マッチング

デッキの有利不利の偏りも見たい。
とはいえ、数ターンでデッキタイプを精査するのは大変だしオリジナリティのあるデッキが混じるとぐちゃぐちゃになるので、対戦相手の色を記録してマッチングの偏りがあるのか判断しようと思う。

ついでにエクスプローラー環境の色傾向も見てみる。

5.勝敗

既に記録を取り終わっている1回目の検証はこの勝敗を取ってないけど、勝率で先攻後攻やマッチングの割り振りがあるかもしれないので次から取ることにしよう。

ちなみにボクはすぐ投了するので勝率はすこぶる低いことになると思う。
後攻+マリガン+初動で負けたら投了するし、アグロデッキを使って手札使い切った所に全除去されたら投了するし、盤面イーブンでデッキトップの引き合いになったとき長考する相手でも投了する。
そのおかげで試合数が稼げるから検証できるわけだけども。

土地枚数の計算

ここからは土地枚数の確率を出すための計算。無駄に長いので結果は『まとめ』に。
調べるといろいろと期待値の計算方法が出てくるけど、ここではCOMBIN関数を使った組み合わせパターンで計算する。

デッキ枚数60枚、土地24枚を前提条件とする。

初期手札のパターン数

60枚から7枚のカードを引いたときのパターンはCOMBIN(60,7)=3億8620万6920通りになる。

土地0枚の確率

初期手札で土地0枚ということは土地以外の36枚を7枚引くパターンだからCOMBIN(36,7)=834万7680通り。
全パターン3億8620万6920通りの内の834万7680通りなので8347680/386206920=2.16%

土地1枚の確率

初期手札で土地1枚の場合、土地24枚から1枚引くパターンと土地以外の36枚から6枚引くパターンだからCOMBIN(24,1)とCOMBIN(36,6)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,1)=24通り』×『COMBIN(36,6)=194万7792通り』=4674万7008通り
全パターン3億8620万6920通りの内の4674万7008通りなので46747008/386206920=12.10%

土地2枚の確率

初期手札で土地2枚の場合、土地24枚から2枚引くパターンと土地以外の36枚から5枚引くパターンだからCOMBIN(24,2)とCOMBIN(36,5)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,2)=276通り』×『COMBIN(36,5)=37万6992通り』=1億404万9792通り
全パターン3億8620万6920通りの内の1億404万9792通りなので104049792/386206920=26.94%

土地3枚の確率

初期手札で土地3枚の場合、土地24枚から3枚引くパターンと土地以外の36枚から4枚引くパターンだからCOMBIN(24,3)とCOMBIN(36,4)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,3)=2024通り』×『COMBIN(36,4)=5万8905通り』=1億1922万3720通り
全パターン3億8620万6920通りの内の1億1922万3720通りなので119223720/386206920=30.87%

土地4枚の確率

初期手札で土地4枚の場合、土地24枚から4枚引くパターンと土地以外の36枚から3枚引くパターンだからCOMBIN(24,4)とCOMBIN(36,3)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,4)=1万626通り』×『COMBIN(36,3)=7140通り』=7586万9640通り
全パターン3億8620万6920通りの内の7586万9640通りなので75869640/386206920=19.64%

土地5枚の確率

初期手札で土地5枚の場合、土地24枚から5枚引くパターンと土地以外の36枚から2枚引くパターンだからCOMBIN(24,5)とCOMBIN(36,2)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,5)=4万2504通り』×『COMBIN(36,2)=630通り』=2677万7520通り
全パターン3億8620万6920通りの内の2677万7520通りなので26777520/386206920=6.93%

土地6枚の確率

初期手札で土地6枚の場合、土地24枚から6枚引くパターンと土地以外の36枚から1枚引くパターンだからCOMBIN(24,6)とCOMBIN(36,1)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,6)=13万4596通り』×『COMBIN(36,1)=36通り』=484万5456通り
全パターン3億8620万6920通りの内の484万5456通りなので4845456/386206920=1.25%

土地7枚の確率

初期手札で土地7枚の場合、土地24枚から7枚引くパターンだからCOMBIN(24,7)=34万6104通り。

全パターン3億8620万6920通りの内の34万6104通りなので346104/386206920=0.09%

まとめ

土地枚数0枚1枚2枚3枚4枚5枚6枚7枚
確率2.16%12.10%26.94%30.87%19.64%6.93%1.25%0.09%

計算したものの、MTGアリーナのBO1は初期手札の土地枚数に補正がかかってこの通りの確率にはならないはずなので参考程度に。
【参考記事】MTGアリーナ:パッチノート 1.12.00 (2020年9月17日)

10枚引いたときの土地枚数

60枚から10枚のカードを引いたときのパターンはCOMBIN(60,10)=753億9402万7566通りになる。

各土地枚数の計算方法は初期手札のパターン数の流用なので、ここでは最も確率の高い土地4枚の計算だけ載せてまとめにしよう。

土地4枚の確率

10枚から土地4枚の場合、土地24枚から4枚引くパターンと土地以外の36枚から6枚引くパターンだからCOMBIN(24,4)とCOMBIN(36,6)の組み合わせになるので

『COMBIN(24,4)=1万626通り』×『COMBIN(36,6)=194万7792通り』=206億9723万7792通り
全パターン753億9402万7566通りの内の206億9723万7792通りなので75394027566/20697237792=27.45%

まとめ

土地枚数0枚1枚2枚3枚4枚5枚6枚7枚8枚9枚10枚
確率0.34%3.00%11.08%22.41%27.45%21.25%10.52%3.28%0.61%0.06%0.00%

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