まじかる☆プリンセス レビュー&感想

まえがき

『まじかる☆プリンセス』をプレイしたのでレビュー&感想を書いてみる。
本作はいわゆるプリンセスメーカー系と呼ばれるゲームで、プレイヤーが父親となって愛娘を育成するシミュレーションゲームだ。
数年前には火山の娘が同ジャンルファンの間で話題になり、昨年は本家プリンセスメーカーの新作(早期アクセス)が18年ぶりに登場し、直近ではMachine Childが発売と、どういうわけかプリンセスメーカー系の勢いが増しているようだ。

それで興味を持った頃にちょうどまじかる☆プリンセスの体験版があってプレイしてみたら、体験版でわかる出来の良さに関心して製品版は迷わず購入したわけだ。

レビュー&感想

概要

娘のアリス(デフォルト名:変更可能)が王都の学園に通う3年間を父親として育成し、娘の将来が決まるまで見届けるシミュレーションゲーム。
学園を卒業するときの各種パラメータとフラグ条件などで将来を選択し、50種類以上のエンディングを迎えるゲームになっている。

ゲームの流れ

①授業を受ける、②昼の行動、③夜の行動で1ヵ月単位に進行して、学生生活3年間の36ヵ月を経過するまでが大まかな流れ。

1.授業を受ける
娘の能力値となるパラメータは16種あり、成長させたい授業16種から選択して受ける。

まじかる☆プリンセス パラメータ

2.昼の行動
街の中でフレンドとの交流、アルバイト、訓練や勉強など『行動力』を消費して行動できる。

フレンドとの交流で好感度が上昇し、親密になっていくことでデートができるようになったり、バトルに参加してくれるようになる。より親密になれば個別エンディングもある。つまりは恋愛要素だ。

まじかる☆プリンセス フレンド

アルバイトではお金や料理素材を獲得し、訓練・勉強は授業とは別でパラメータを伸ばせる行動になっている。これらは繰り返し実行することでレベルが上昇し、効果が高くなっていく。

自宅では『娘と会話』や『家族旅行』することで家族仲を深めたり、娘のストレスを下げることができる。これらは回数制限はあるが行動力を消費しない。

3.夜の行動
夜も基本的には昼と同じだけど、夜の行動はアルバイトの報酬が高かったり、夜しか手に入らない素材が手に入る代わりに、娘の悪行ゲージが上昇するデメリットがある。

まじかる☆プリンセス パン屋

パラメータを伸ばす目的はバトルへの影響もあるけど、最終的にはエンディング分岐に繋がる。
タイトルメニューの【ギャラリー】→【職業】がエンディング一覧になっていて、それぞれパラメータ等の条件は記載されているので、狙いをつけておけばいいだろう。

まじかる☆プリンセス 職業(エンディング一覧)

授業で上昇するパラメータ以外にも、ストレスや家族仲、名声など様々な値があって、アクションやエンディングに影響を与える。

特に個人的に興味を惹かれた要素が【善悪】だった。
良いことをすれば善行ゲージが増え、悪いことをすれば悪行ゲージが増えるってそのまんまのシンプルなものだけど、しっかり行動やエンディングに影響するものでおもしろかった。

例えば、善悪30%以下になるとグレて口調が悪くなる。
基本良い子だから急にきつい口調をしてこられると、思い入れが強いほど辛くなってくると思う。

まじかる☆プリンセス 娘グレる

ただ、盗みや怪しいバイトとか悪行向けのイベントやエンディングも豊富にあるから、隅々までプレイしようと思ったら悪行プレイしないわけにもいかない。
最初は「こんな可愛い愛娘に悪いことさせるわけにはいかない!」って気になるんだけど、悪行向けエンディングのために仕方なくやってみると、ツッコミどころとユーモアがたっぷりな展開が色々見られておもしろかった。ちゃんと闇が深そうなものもあるけど。

バトル要素

メインコンテンツではないけど、ストーリーやイベントを進める上でそれなりに必要な要素。
コマンド選択式のシンプルな戦闘システムだからすぐに慣れると思うけど、シンプル故にしっかり育成してないとどうしようもないこともある。

まじかる☆プリンセス バトル

バトルに限らずゲームオーバーはないから取り返しのつかないことはないけど、場合によっては特定のエンディング条件を満たせないことになる。

豊富なエンディングと周回プレイ

50種類以上のエンディングということで周回が前提になっている。
1周目はたぶん1個しかエンディング選択できないみたいだったけど、2周目からは条件さえ満たせば任意で選択したエンディングにいけるから、ロードしてエンディング複数回収ができるようになってる新設設計。

高いパラメータを要求されたり、難易度の高そうなイベント攻略が必須のエンディングがあるけど、それらは周回プレイでの引継ぎ要素をすることで目指せるようになっている。
娘との会話やフレンドとのデートなどはパターンが相当に豊富だし、定期イベントは例えば学園祭だと『剣術大会』か『魔術大会』どちらに出場するか選択する方式で、どんなに上手くプレイしても1周でやり切れないようになってるため、周回プレイで飽きにくくしてくれてるのは上手いと思った。

感想まとめ

※少しメインストーリーに関わる話が含まれます。

とにもかくにも豪華な作り。
ストーリーからイベント、エンディングまでボリュームはたっぷり。スチルも豊富だし、誕生日スチルは善行・悪行の差分があって細かい。衣装(防具)を着替えたら立ち絵も変化する。
さらに登場キャラクターが豊富なのにフルボイス(父親以外)で、しっかり実力ある声優が起用されている等々、これが定価1980円なのは意味がわからないリッチすぎる出来栄えだった。

まじかる☆プリンセス 衣装

1周目は手探りで成績があまり良くなかったから「実は難しいゲームなのでは?」と思いかけたけど、2周目からある程度エンディングの狙いと目標を定めてみたら、引継ぎ要素もあったことで必死に効率プレイしなくてもわりと狙い通りに進めることができる良いバランスだったように思いなおした。

気になるところがあったとするなら、肝心の父親(プレイヤー)がそれほど娘の成長に影響を与えてなさそうに感じるところだった。娘がグレても叱らないし、全体的に見てかなり放任主義。
父親としてのアクションは『娘と会話』と『家族旅行』くらいで、主な仕事はストレスコントロールだった。大事なんだけどね。
あと、父親がプレイヤーも知らないメインストーリーに関わる立場と秘密を持ってることが途中からわかるため、父親とプレイヤーはイコールでなく離れた存在に感じた。

最後の将来(エンディング)の選択で悪い道を選んでも「素晴らしい選択だと思う」で済ませて、娘からその後の悪いことをしてる手紙を読んでも微笑ましくなっちゃってるのは流石に違和感があった。そこら辺はエンディング共通のテンプレ文章なんだけど、せめて善行・悪行エンディングで分けてほしかったかな。

コメント