ストイックなシミュレーションRPG『Redemption Reapers』レビュー

新作ダークファンタジーRedemption Reapers(リデンプションリーパーズ)を2.5時間プレイ、第6章クリアまで進めた時点でのレビュー。

ゲームの流れ

戦闘準備 → 会話(ムービーシーン) → 戦闘 → 会話(ムービーシーン)

この流れを繰り返しながらリニアに進行するストーリーを追っていく形式。
戦闘準備のタイミングでクリア済みステージの遊撃戦(フリーバトル)が行えてレベリングが出来るけど、第6章クリアまでプレイした段階では遊撃戦なしでギリギリの戦いが出来ている。

ゲーム性・仕様について

難易度

難易度の選択は無し。

全体的にステータスの値が低く、1上昇の恩恵が大きくなってくる。
HPも1桁からスタートして防御力(体幹)が低いと2~3発で倒される。味方も敵も。

そしてこのゲームの難易度は運に左右される部分がある。
レベルアップ時のステータス上昇がランダムなのだ。HPを含め6種のステータスがあり、レベルアップ時にはランダムで2~4種のステータスが上昇する。

トレーニング-レベルアップ

ステータス1上昇の恩恵が大きいゲーム性で、1レベルアップの上昇量に倍の差が発生し得る上にランダム故にステータスが偏ることもある。実際、自分がプレイしているサラは体幹が1のままだ。

これがモブユニットの育成だったらまだいいけど、ユニークユニットで行われるから性質が悪い。
戦闘中は中断セーブ(再開したら消滅)しかできないからレベルアップ厳選するのは手間だけど、戦闘準備中にも共有経験値というのを割り振ってレベルアップができるので、セーブ&ロードでレベルアップ厳選するとしないで難易度に大きく差が生まれるだろう。幸いPC版ではロードは短い。
もちろん、レベルアップ厳選しないと決めてプレイするのもありだ。自分はこの仕様に気づかないまましばらく進めてしまったのでこのまま厳選しないで行けるとこまでやってみようと思う。

戦闘

移動力の数だけマス目を移動して、AP(行動ポイント)の数だけ行動できるシンプルなタクティクス系のバトル方式。味方ターンと敵ターンの交代制。

全体的に命中率が高く、攻撃が外れるストレスが少ないのは良さげ。
1ユニット武器を5つ持つことができるのだけど、攻撃力が高い武器は命中が低めになっているから初期武器の小攻撃力&高命中率の武器もずっと使っていけるバランスになっている。

攻撃手段は味方・敵ともに武器による攻撃のみで、魔法やそれに類するものは今の所ない。
※ヘルプの攻撃種類を見ると魔法の存在を確認できるが、第6章時点では存在しないしステータスにMPもない。

基本は隣接マスへの攻撃で、槍は2マス先、弓は3マス先まで攻撃できる。射程の長さは弓が抜けているが隣接マスへの攻撃ができない、反撃できない、連携攻撃ができない等のデメリットがある。

戦闘画面

難易度の部分で触れたように、HPと体幹が低いと2~3発でやられるから出来るだけ被弾は減らしたい。
その辺りのコツとしては射程、連携、スキルの運用がある。

・射程
味方敵ともに攻撃を被弾すると自動で反撃する。(弓とガードしている場合は除く)
なので隣接マスしか攻撃できない相手に対して、槍や弓で遠距離から一方的に攻撃するのが定石。5人の自軍ユニットの内、2人がそれぞれ槍と弓を持っているから先に行動させて敵のHPを削ろう。

・連携
攻撃するとき、同じ敵を攻撃できる射程に仲間がいるとき追撃をしてくれる。
行動済みのユニットでも連携できるし、敵の反撃より先に追撃する、さらに与ダメージが減少することもないので連携で手数を増やすのはこのゲームでは必須といえる。
弓は連携できないが、援護射撃のパッシブスキルを獲得すれば追撃できるようになる。ただし回数制限と通常攻撃より与ダメージは減少する。

・スキル
通常攻撃より多くAPを消費して発動できるスキルは、敵の反撃を確定回避したり、敵を1マス押し出すことで反撃をさせないなど被弾を防ぐ効果を持っているので上手く利用したい。
敵を1マス押し出した先にユニット待機させることで被弾を防ぎながら連携をするテクニックもある。

回復手段は各ユニットが1つ持っている霊薬筒(回復アイテム)とフィールド上にある霊脈に触れるしかない。霊脈に触れるとHP全快と消費した霊薬筒が補充されるけど、霊脈は1回で消失するのと霊薬筒は自身にしか使用できないため出来るだけ耐久力のあるユニットに回したい。
霊薬筒は戦闘毎に補充されるが各自1つしか持っていない。ストーリーを進めたら上限が増えるかもしれないけど、その分敵も強くなるのだろう。

集中攻撃を受けたら一気にやられるシビアな戦闘になっているから敵ユニットの行動範囲をしっかり確認し、敵の行動範囲に入るときはHPと体幹の高いユニットを先行するのがいい。
ユニットがやられると戦闘評価が下がるけど、獲得できる共有経験値がほんの少し減る程度だから気にするほどじゃない。

リソース管理

武器には耐久力がある。
修理ができるからロストすることはないけど、修理するためのお金は敵を倒したりステージをクリアしても手に入らない。今の所ステージ上で拾えるアイテムを売るしかないから、余裕ってほどでもない絶妙なバランスになっている。
各ユニット武器は5つ持てるから、敵を倒せる範囲でなるべく弱い武器を使うのがいいのだろうね。

ストーリー・会話パート

突如現れた怪物の軍勢『モース』によって次々と国が滅んでいる世界で、モースに抵抗する傭兵団『灰鷹旅団』の団員視点で物語を追っていくダークファンタジー。

各章の会話パートはわりと短めで、ムービーシーンが入ることも多いから退屈を感じることはあまりないと思う。
ステージで拾える読み物で世界観の補完をしているようで、2.5時間で第6章クリアしてる点を考えてもゲーム進行のテンポは良いと言える。

会話パート
たまに選択肢があるけど、たぶん何も変化ないんじゃないかな

雑感

同開発の前作『ENDER LILIES』をプレイしてて、あの救いのない雰囲気の世界観には惹きこまれたから今作もシナリオ面は期待してる。

ゲーム性はメトロイドヴァニアだったENDER LILIESと全く異なるシミュレーションRPGで、それも最近では珍しいかなり近接でガンガン殴り合うタイプ。
それはそれで、考えることが少なくて遊びやすいから個人的にはおもしろいんだけども、随分と大味な仕上がりだから物足りないと思う人はいるだろうね。

難易度の項目に書いたレベルアップのランダム性だけは流石に微妙に感じるかな。
そこは上昇量固定か、プレイヤーに割り振りをやらせるのでよかったんじゃないかと思うよ。

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