サービス終了が決定したThe Cycle: Frontierについて思うこと

シーズン1から気が向いたときにやっていた脱出系シューター『The Cycle: Frontier』のサービス終了が告知されたので思う所を書き残しておく。

サービス終了

シーズン3がはじまったとき、定期的にゲームデータをリセットするワイプがなくなってサービス終了の予兆を感じずにはいられなかったけどその通りになってしまったね。

The Cycle: Frontierとは

サービス終了してしまうのでとりあえずどんなゲームだったか。
同じマップに複数のプレイヤーが突入し、探索でアイテムを拾ったり、クリーチャーや他のプレイヤーを倒して持っている戦利品を入手したら脱出地点へ向かって持ち帰るのが目的。
もしやられてしまったら持ち込んだもの、手に入れたものまで全て失う緊張感のあるFPSがThe Cycle: Frontierだ。

このゲーム性の先駆けといわれるEscape from Tarkov(タルコフ)から取って宇宙タルコフ、SFタルコフなどと呼ばれていた。複雑なシステムとハードコアなEscape from Tarkovと比べて、システム面は簡略化された部分が多くカジュアルな作りは遊びやすい上に基本無料だったからタルコフに興味はあるけど難しそうと様子見していた層から注目された。

ではここから、サービス終了が決定したことを前提に思う所を書いていこう。

お宝を拾っても使い道はタスクのみ

探索では大体いらないものしか拾えないけど、たまに高レアリティのアイテムを拾える宝探し的な要素が醍醐味ではあったが、その宝の使い道といえばタスク(クエスト)で要求されるものが主で、あとは一部だけ装備の材料になるくらい。それも後述の理由で利用することがあまりなく嬉しさがない。
プレイヤー間でアイテムを売買するマーケット機能はなく、店に売っても大した額にならない。そもそもゲーム内マネー”K”で購入するものといえば消費アイテムと低レアリティの武器が主な使い道で長くやっているほどKは余ってくる。

サービス開始時は高レアリティ武器もKだけで購入できたからまだ使い道はあったけど、アップデートにより紙幣と呼ぶタスクをクリアしたときの報酬として得られる別の通貨も必要になった。
紙幣は各種施設の解放に要求されることもあって、しばらく紙幣を武器購入に充てる余裕はない。

PvPかPvEか

敵対するのは他プレイヤーとマップ内にいるクリーチャー。PvPとPvEが入り混じるPvPvEだったのだけど、どっちを楽しんでほしかったのか最後までわからなかった。どちらも楽しめる贅沢仕様にしたかったのだとしたら、きっとそれは上手くいってなかったと思う。

・強いクリーチャー
プレイヤーと違ってクリーチャーはスタミナ無限、そしてプレイヤーと同等かそれ以上の速度で追いかけてくるので段差を利用しない限りは逃げるのは困難だ。
最弱クリーチャーのストライダーですら数が多く群れで襲ってくることが多いため、どんな熟練プレイヤーでも被弾することがある。そのストライダーの攻撃はプレイヤーHPの25%近く一撃で与えてくる。
しかも索敵能力は高くて少しでも音を立てれば気付かれ、音を立てずに草むらに隠れていても近づかれたら普通に気付いてくるから戦闘を避けることも難しい。

クリーチャーの挙動は単純だから倒し方を知っていれば問題ないけど、クリーチャーと戦っているときの戦闘音、あるいはクリーチャーの鳴き声に気付いた他プレイヤーからも襲われたら勝ち目は薄い。
高難易度エリア、マップのクリーチャーになると耐久度が高く、数十秒から数分単位まで倒すのに時間がかかるものまでいるから他プレイヤーに居場所がバレる前にクリーチャーを倒すというのは相当の運がいる。

といった理由から、PvEのリスクが高すぎてタスクの討伐対象でもなければ積極的にクリーチャーと戦いたいとは思えなかった。PvPをガンガンしたいプレイヤーもいただろうけどね。
初期マップ『ブライト・サンド』のクリーチャーの強さと密度で丁度いいくらい。2つ目のクレセントフォールズになるとクリーチャーは強く、プレイヤー数も増えているからPvEのリスクが高すぎた。個人的にはクレセントフォールズはもっとPvEに集中できるようにプレイヤー数が半分くらいになってもよかったと思う。

迷走していた武器・アーマーのバランス

頻繁に調整(迷走)していた武器とアーマーのバランス。
武器にはレアリティがあって明確に強弱の差があるのだけど、対プレイヤーについては安価で購入できる最低レアリティの武器でもどうにかなる。
高レアリティのアーマーを装備すればダメージを軽減できるが、1つ2つ上位のアーマーにしたところで死ぬまでの弾数が2発~3発増えるだけで、隠れた状態からの不意打ちやクリーチャーに襲われているときの漁夫で簡単にひっくり返る。
高レアリティの武器を装備したところで、同じ状況で不意打ちされたらあっさりやられる。

なんとか敵プレイヤーを倒したところで、敵の装備が最低レアリティだったら得るものはない。高レアリティ装備を失うリスクだったのにリターンは小さいということがよくある。

高レアリティの武器を持つことでクリーチャーの殲滅力は大きく上がるからPvEのリスクが減らせるというメリットはあったけど、プレイヤー密度の濃さを考えたら十分でなかった。

チーターに壊された

同じく頻繁にやっていたチーター対策。
アップデートの度にチーター対策を報告していた印象があるけど、結局最後までプレイヤーの不満を解消するには至らなかったようだ。

サービス終了にどれだけの影響を与えたのかわからないけども、ボク自身もシーズン1のとき高レアリティ武器を運よく拾ったときチーターに狩られたことをきっかけにそのシーズンはやめたし、Steamレビューのチーターに対する不満の件数を見ればチーターの存在を理由にアンインストールしたプレイヤーが少なくないことは想像に難くない。

ここにまた1つ、チーターに壊されたゲームが生まれた。

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